【鬼滅の刃＆Ｆａｔｅ】マスターですが、鬼殺隊入ろうと思います。 ２

４６　遊郭潜入　３ ページ5

少し懐かしいなど、今の私の心はそんな易しいものではなかった。

『…おかあさん、おとうさん。寂しいよぉ』

誰もいない。安心して一緒にいられる人など、ここにはいない。
お母さんもお父さんも桜お姉さんも藤村さんもライダーもセイバーも。
誰もいない。

私は誰もいない所で泣いていた。
急に人と私とのつながりがぷちっと切れたように感じたから。
不安で不安でどうしようもなかったから。
前までの私は充分過ぎる程の沢山の人に囲まれていた。
それがたった数秒で無くなり、セイバーしか残らなかった。
やはり、私は寂しがり屋だ。失うのが怖くて、学校の人と必要以上に触れ合わなかった。
触れ合おうとしてきてくれた人達も拒絶した。
やがて、私には誰も近寄らなくなった。これでよかった。少なくとも学校では何も失わない。

いつか、誰かがこう言った。

────嬢ちゃんがいいならそれでいいけどよぉ、それだと急に失った時に壊れちまう。
　 少しずつでも良いから、まずは俺らに近寄って来い────

いつか、誰かがこう言った。

────私達は英霊ですから、失ってもあなたの頑張り次第であなたの元に行きますよ───

そうだ、だから私はここまで来れた。
過去の英雄、今の人々のおかげで。

だから、こんなところで泣いてないで、今と向き合うんだ。

『がんばれ私っ！ 挫けちゃだめっ！ 私はまだ頑張れるの！』

そう自分に言い聞かせ、立ち直る。


◇◇◇◇


「馬鹿じゃないの？ セイバーがいるじゃない。それで挫けるなんて、ほんっと馬鹿ね」

「ん。タイガー道場へよーこそー！ って、あれ？ タイガは？」

カンペ［藤村先生は卒業です！］

「……ふむふむ、続編に入ってタイガは卒業したのね。つまり、これからは私がやるの？」

カンペ［Yes！イリヤさんお願いします！］

「ふーん。じゃあ、タイガー道場もこれで終わりね。これからはイリヤ道場。ん？ なんか違うわ。イリヤスフィール道場。んん？ これも違う…」


「んー……よし、「あいんつべるん道場」！ 決まり！」

「じゃあ、生まれ変わったタイガー道場、否、あいんつべるん道場をよろしくお願いしまーす！」

「あ、鬼滅の刃から、一人だけ弟子を連れてこようと思うの。アンケートを作者である＊雨玉が作るみたいだから、投票してねー！」

「マスターですが、鬼殺隊入ろうと思います。 2」での弟子募集

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