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65 願い ページ25

今、私は自室で大人しく座っている。
正直暇だ。やることもない。
起きたばっかりで眠くないし。

『ひ、暇すぎる…』

暇すぎて逆に死にそう。
人間は継続的に何かをしていないといけないみたい。

『しょうがないから魔術の鍛錬でも……ってそれは禁止されてるんだ。それじゃあなんか本でも……って何にもない…』

誰かと話そうかと思ったが、話せそうな人は誰もいないことに気がついた。
これならまだ聖杯戦争してる方が楽…?

『ってあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

「なんですか…うるさいです…よ…」

そう言ってまた寝るセイバー。
ちなみに今朝の7時。学生なら起きなければいけない時間だ。
この時間に私が起きているのは当たり前だが、発狂するのは異常だったか。

『えっと、ごめん。でもかなり大事なことを忘れてない? セイバーさん』

「聖杯、戦争ですか。飽きました」

可笑しい。サーヴァントが聖杯戦争に飽きるとか可笑しい。
というか寝ぼけてるのかこの子。
それじゃあ寝言…?

『起きて。セイバー起きて。今から会議するから』

「んん…分かりました…」

起きるかと思ったら全然起きない。
食欲と睡眠欲に正直だな。

全然起きないので、もう今日は寝かせてあげることにした。

「ん…っと。諦めないでくださいよ」

あ、起きた。

「で、会議ってなんですか? 聖杯戦争のことですか?」

寝起きのとろんとした目で尋ねてくる。

『そう。そろそろ戻らないとお母さん達心配するし、聖杯戦争もきちんと終わらないでしょ? だから、今から帰る方法を考えます』

「ふむ。確かに、そろそろ戻らないといけませんね」

さて。ここでこっちに来てしまった原因を一度思い返してみよう。
えーっとー、柳洞寺の近くで変な丸いものに呑み込まれた?

「あの球体のものからは、魔力を感じました。なので恐らく魔術によるものかと」

呑み込まれて過去に来たのと、魔力を感じたという事実だけで思い浮かぶのはひとつ。

『もしかして、魔法でしか戻れないのでは…?』

「……」

『……』

「魔法は使えないので無理ですね」

『そうだね。まぁ、ここも悪くはないから、ゆっくり見つければ…』

でも、やっぱり、少し寂しい。
私が愛し、私を愛してくれた人達と長く別れるのは。

だから、強いて言うなら家に、冬木に戻りたいな。って。
そう、思う。



◇◇◇◇


ハラヘッタ>_(:3」z)_

66 物語の終幕→←あいんつべるん道場 ー堕姫・妓夫太郎ー



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*Kano(プロフ) - ねづさん» 楽しかったと言ってもらえてすごく嬉しいです!!読んで頂き、ありがとうございました! (2020年6月21日 7時) (レス) id: 1d92094334 (このIDを非表示/違反報告)
ねづ - 完結おめでとうございます! 補足のところを見て成る程っと思いながらまた、読み返しました(笑)とても楽しかったです! (2020年6月20日 22時) (レス) id: f852e6ba2d (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - 続編おめでとうございます!fateと鬼滅がコラボなんてとても美味しいです!更新頑張ってくださいね、楽しみにしてます! (2020年5月25日 11時) (レス) id: 6671492ea8 (このIDを非表示/違反報告)
ねづ - 続編おめでとうございます!!これからも頑張ってください!!! (2020年5月22日 21時) (レス) id: 2a8953498e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*Kano | 作成日時:2020年5月22日 12時

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