【鬼滅の刃＆Ｆａｔｅ】 マスターですが、鬼殺隊入ろうと思います。

２７　機能回復訓練 ページ28

「そうだ。今竈門君達が機能回復訓練をしているので、お二人もどうですか？」

「『機能回復訓練？』」

同じ疑問を抱いたのか、声がハモる。

「はい！ 休んでいる間に鈍った身体能力などを、回復する訓練です。お二人は怪我をしていないので、その必要は無いと思いますが、より一層強くなれますよ！」

より一層強くなったセイバーを想像してみる。
…怒らせたら死ぬ運命が見えました。

「なるほど。私達も参加しましょう！ A！」

やる気満々ですね。知ってました。


「あ、Aにセイバー！ 帰ってきたんだな！ おかえり！」

竈門さんが元気よく迎えてくれる。
もう回復したんだ。

『ただいま。もう動き回っても大丈夫なんですか？』

「あぁ。ある程度回復したし。Aとセイバーこそ、怪我とかしなかったか？」

私は鞘…アヴァロンだったっけ、で治った。
セイバーは元々無傷。すごい。

「はい。私はしませんでした」

『えっと、私はかすり傷程度です』

「そうか。よかった」

安心したようでなによりです。


機能回復訓練は、まず寝たきりで硬くなった体を三人の女の子がほぐす。次に反射神経を鍛えるため、薬湯が入った湯飲みを相手に防がれる前にぶっかける。最後に鬼ごっこ。相手の体の何処かに触れれば勝ち。
薬湯をぶっかけるって…
あの子に？出来る？無理。女の子に薬湯ぶっかけるって、心無い奴以外にできるわけない。


一つ目。
まず嘴平さん、次に竈門さんがやってもらっていたけど…
なんですか？拷問ですか？ってくらい痛そうな声出してた。

で、次セイバーなんだけど…

『…なにあれ、すごい』

全く痛がらず、澄ました顔でやってもらっている。

「セイバーって、体柔らかいんだな！」

『なにしたらあんな柔らかく…？』


で、とうとう私の番。

『あうぅ…』

すごい体硬かったよ。死ぬかと思った。


二つ目。
あの子、めちゃめちゃ速い。
取れた！と思ったら薬湯かけられてる感じ。
ちなみに嘴平さん、竈門さん、私は完敗。
見事にかけられました。薬くさい。苦い。

そして未だ決着の付かないセイバー対強い女の子。
敏捷っていうのは足じゃないんですか？

「あっ…えっと」

セイバーが湯飲みを持ってかけようとした。が、セイバーの中の何かがそれを拒んだっぽい。
そして、解決策を思い浮かんだのか、湯飲みを相手の女の子の頭の上に置き、

「これで、いいですか？」

と言った。
うん。セイバーにもきちんと人の心は分かるんだ。


◇◇◇◇

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