8.合格発表 ページ9
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推薦入試から1週間がたったある日、いつも通り学校からの帰り道ポストに郵便物がないか覗く。
そこには“雄英高校”と書かれた封筒が入っていた。
届いた、入試結果。ここに合否が書かれている。私の夢への1歩が。
「おかえりー」
封筒をポストから取り出し家の中に入る。
今日はお父さんもお母さんも出勤で家にいないので、静かだ。
自分の部屋に入り、荷物を置く。
そのまま封筒の中に入っているものを取り出す。
ﾄﾞｸｯﾄﾞｸｯﾄﾞｸｯ
心臓がとてつもない速さで脈を打っている。
筆記は元々心配なかったけど、一様家に帰って採点したら満点だったから問題ない。
実技は個性の使い方で合否を見られるのか、それとも到着順で付けられるのか。
早鳴りが止まない心臓を服の上から押さえ落ち着かせる。
封筒をあけ、中から書類を取り出そうとする。と、
ｶﾗﾝｯ
封筒の中から投影機が転がる。その反動で投影機がつく。
「わーたーしーがー投影された！！」
「オールマイトさん！！」
予想はしていたけどやはり画面越しでもオールマイトさんのオーラは違うなと実感せずにはいられなかった。
「早速合否結果だが、」
笑顔で登場したオールマイトさんの顔つきが一瞬にして真剣なものに変わる。
「筆記試験３教科300満点中298点。実技試験障害物競走2位。とてもいい結果を残してる、そんな華愛少女は…」
焦らして話すオールマイトさんに自分の心臓がこれ以上ないくらいに高鳴っている。
「もちろん合格！！！ここが君の、ヒーローアカデミアさ！」
スタートライン、ヒーローになるための。
ここが私のスタート地点だ。
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推薦入学者として雄英高校に入学することが出来た私。
そして今日は、雄英高校入学式。
緑色のラインが入ったねずみ色のブレザーに腕を通す。
カッターシャツの第1ボタンを開けてネクタイを緩く締める。
ギリギリまで締めると首が苦しいから。
膝丈くらいのスカートを２回折って、下着が見えない程度の長さに合わせる。
生まれつき淡いピンクの髪に櫛を通す。
胸下辺りで切りそろえられた髪に、アイロンで毛先を巻いていく。
中学校の頃は制服はきちんと着ていた。校則が厳しかったから。
雄英高校は自由な校風がうりの高校。
当然気崩しも認められているから、自分が最大限可愛くなるように着こなすのだ。
出ていく前に鏡の前に立って身なりを整える。
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作者名：嫁姫 | 作成日時：2022年1月16日 19時
