7.推薦入試 ページ8
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様々な個性を見極めるための障害物を超えていく。
私よりもだいぶ前に2人の男の子が見える。
1、2位と3位からの差が大きい。轟くんと夜嵐くんだ。
この2人には叶わない。だから何とか3位でゴールを目指したい。
一瞬そんな考えが頭に浮かんだ。でも、そんなこと思っちゃダメだ。
この世界では常に1番を狙ってる人とそうじゃない人との間にはいずれ大きな差が生まれる。読者の私だから1番痛感してること。
だから、全力で1番を取りに行く。
足を全力で動かしながら頭をフル活用させて今できる最善策を考える。
夜嵐くんの個性は“旋風”。
あそこまで大きな嵐を起こすことは出来ない。
けど！足元に風を起こして体を浮かせる。その上で背中に風を当てる。
先程よりも一段と早く進める。よし、これならと再び意気込み全力で進んでいく。
再びと言っても先程とは比べ物にならないくらいの速さで。
そのまま半分赤髪の半分白髪の少年に近づく。まずは轟くんを抜かす。
あと1歩。あと一歩て夜嵐くんを抜かせる！
と、残りの気力を振り出す。
が、一足先に彼がコールしてしまう。
夜嵐くん、私、轟くんの順番でゴールする。
「はぁあ、、疲れた、、あと少しだったのに！」
息を整えながら全力でやったからこその悔しさが湧いてくる。その思いを躊躇なく口から吐く。
「残念だったっすね！」
彼は、夜嵐イナサくん。士傑高校の…
いや、雄英高校を、蹴って士傑高校に入る、が正しいのか。
咄嗟に口から出そうになった名前を飲み込む。
「1位、おめでとう。私は華愛です。高校でよろしくお願いします、もし一緒だったら、、」
どうしても一緒にならないことが分かっているからついそんな言い方になってしまう。
「よろしくっす！」
彼はそんな私の想いも知らずに笑顔で答える。
その後、轟くんの個性がすごいと思ったのだろうか、轟くんの元へ向かっていく。
この時期の轟くんは初期ロキくん絶対に自分から話しかけない方がいいに決まってる。
何言われるかわかんないし、最初の頃の彼の冷たい目はアニメ越しでも好きじゃない。
今日の全ての日程が終わり帰宅する。
いつものハードな一日練習よりも体を動かしてないはずなのにどっと疲れた。
もう寝てしまおう。とお風呂とご飯を急いで済ませベットに入る。
早くてね疲れを取ろう。
そんなことを思いながら布団に潜り瞼を閉じるとすぐに夢の中に落ちる。
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作者名：嫁姫 | 作成日時：2022年1月16日 19時
