67話 ページ19
轟「……ﾌｩｰ」
焦凍くんの手が……震えてる
私はその手を……
轟「！」
さくら「大丈夫だよ」
安心させるように両手で包み込んだ
すると焦凍くんは少し落ち着いたようで意を決した顔で病室のドアを開ける
轟「お母さん」
冷「……！」
あの人が……焦凍くんのお母さん！
凄い…綺麗な人……
あっ…2人の方が良いよね…
私は音を立てないようにゆっくりとドアを閉めて病室の外にあるベンチに座った
色々なことを思い出して、少しセンチメンタルな気分になってると
どれ程の時間が過ぎたのだろうか、病室のドアから焦凍くんが顔を除かせる
さくら「どしたの？終わったの？」
轟「いや、お母さんにさくらの話したら会いたいって」
私…！？焦凍くんはなんの話しをしたの……
さくら「なんで？」
轟「まぁ、取り敢えず入ってくれ」
さくら「うっうん」
焦凍くんに促され改めて部屋に入ると、今度はこっちをしっかりと見据える焦凍くんのお母さんと目が合う
さくら「えっ、あ、こんにちは。兎怜さくらです。一応モデルもやってます。
よろしくお願いします…？」
これで、良かったのか…？
冷「焦凍の母です、今日は焦凍に付き合ってくれてありがとう」
さくら「いえいえ。大丈夫です」
轟「な？さっき話した通りだろ？」
改めて焦凍くん達をみると、こっちもこっちで雰囲気が柔らかくなっている
よかった、きちんと話せたみたい
ん？さっき話した通り？？
焦凍くんは何を話したんだ…？？
さくら「え、焦凍くんは何話したの？」
冷「笑った顔がとっても可愛いって教えてくれたのよ」
かっ可愛っ可愛い……？
嬉しいけどどこが……？
冷「焦凍から話を聞いてる時から会ってみたかったのよ。」
さくら「そうなんですか」
なんか気を利かせたのかよく分からないけど焦凍くんは、飲み物を買いに行った。
冷「さくらちゃん聞きたいんだけどさ、焦凍は…学校ではどんな風に過ごしてるのかしら」
学校での焦凍くん…？
さくら「そうですね…最初の頃は少しピリピリした雰囲気があったけど、一緒に過ごすにつれて皆とも仲良くなれていると思いますよ」
冷「そう、良かったわ…さっきね？焦凍がさくらちゃんの話をするとき_」
ん…？？ん……？焦凍くんは何を話したんだ……？
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作者名：Toge−ken | 作成日時：2021年4月16日 22時
