【ブルーロック】２人の野良猫と宝物と

18.記者会見　※冴side ページ18

糸師 冴side



ジローラン「ちょっと困るよ糸師ちゃん！マスコミに嫌われちゃうよー」



俺の取材対応があまりに酷かったからか、マネージャーは焦った様子だ。



冴「どーでもいいよこんな国、パスポート切れたから戻ってきただけだし」



ジローラン「たしかにそうだけど、、、」




冴「なんかこのホテル人多くね？」




ジローラン「今日イベントホールで記者会見があるみたい」



アンリ「人生が台無し…？その通りです！！日本サッカーが次に進むためにはこのイカれたプロジェクトが必要なんです！！」




俺はこの女の発言に震えた




アンリ「見てみたくないですか？日本サッカー界に英雄が誕生をする瞬間を！」



ジローラン「糸師ちゃんそろそろ行かないと…スペインに帰る飛行機に…」




冴「キャンセルだ」




ジローラン「え」




冴「この日本にどんなFWが生まれるか、俺がこの目で確かめてやる」



ーーー



ガシャ



ホテルのロビーで宿泊手続きを終えた時




前の女がスマホを落とした。




さすがに目の前で起きたこの行動をスルーするほど人として欠陥していない。




カバーもつけていない飾り気のないスマホを拾う。




パッと確認したところ画面割れも傷もなく、かなり綺麗だ。




冴「おい、そこのスーツの女」



『私？』




ハッとしたように、くるりと体を翻した




冴「スマホ、落としただろ？」





『あ！ホントだ！すみません！ありがとうございます。』




やたら顔が綺麗な女が振り返った。




なんつーか、アホそうっつーか。




抜けてそうな奴。




スマホに限らず家の鍵とか財布とか落としてそうなタイプだ。



ジローラン「ナニナニ？糸師ちゃん、ナンパ？」




部屋のキーを確認しながら、珍しい者でも見るかのように声をかけてくるマネージャー。




冴「ちげーよ。このアホそうな女がスマホ落としたから拾ってやっただけ。」



俺ら2人のやりとりをキョロキョロと目を動かしながら聞いている。




おどおどしてるし、やっぱ抜けてそうな女だ。





スマホ落とすくらいだし、抜けてるのは間違いなさそうだが。

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