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「おかえりなさい、Aちゃん」
「……レモンちゃんか、ただいま」
部屋へ戻ると、そこではレモンが明日の準備をしていた。
確かに明日は森での授業と聞いていた。
(後で私もやらなきゃだけど……めんどくさ。杖だけ持ってれば良いかな)
レモンのよくできた行動に感心しつつ、Aはズボラなことを考えた。
この時期の外での授業など、十中八九戦闘だろう。
なんだかんだ魔法でどうにかなってしまうのである。
「そういえば急に走っていっちゃいましたけど大丈夫でしたか？」
レモンがAに問う。
彼女に、マッシュの決闘のことを教えてもらっていたのであった。
マッシュの元へ向かったそもそもの理由を思い出して、Aは苦笑いをした。
「うーん……まあ、まあ……。
あと決闘のこと聞こうと思ってたのに、何故か課題手伝ってきちゃった」
「……？」
マッシュに会うならレモンを連れていくべきだったな、と考えつつ机に向かう。
引き出しから便箋を取り出したところで、理解が追いついたレモンが叫んだ。
「びっ…くりした……なになに」
「なにはこっちの台詞ですよ！ ……それって……それって……」
椅子越しに振り返るとレモンがワナワナと震えている。
なんとなくレモンが何を言いたいのか分かったAは顔を引き攣らせた。
「フィンくんも、ランスくんもいたよ？」
「そうですけど……！ 私も、マッシュくんのお手伝いをしたかった……！」
絞り出す様に、心の底から咆哮を上げるレモン。
その様子にAはドン引きしつつ、さらさらと手紙に用事を書き付ける。
封筒に実家の名と使用人の名を書いて、便箋をそこに入れた。
「まあまあ、落ち着きなよ……明日の授業は森でやるんでしょ？
その時に『らぶらぶきゅんきゅん』な出来事があるかもしれないじゃん」
レモンを宥めたAは、「恋する乙女っておもしれー女枠なんだな……」と新たな発見をしつつフクロウ小屋へと向かうことにした。
続く
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かにいちご(プロフ) - れこさん» コメントありがとうございます。不定期ですがこれからも更新して参りますので、よろしければ読んでいただけると幸いです。 (4月7日 12時) (
レス) id: 223e2eae94 (このIDを非表示/違反報告)
れこ - 続きを待ってます！！ (4月6日 19時) (レス) @page18 id: 5ef0e7fda9 (このIDを非表示/違反報告)
かにいちご(プロフ) - 透さん» ご指摘ありがとうございます。修正させて頂きました。 これからも更新して参りますので、よろしければ読んでいただけると幸いです。 (4月2日 11時) (レス) id: 223e2eae94 (このIDを非表示/違反報告)
透 - 7話目の夢主ちゃんの自己紹介の苗字がエイムズになっています。楽しく読ませてもらっています！ (4月2日 11時) (レス) @page8 id: 23dba55806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かにいちご | 作成日時：2024年4月1日 15時
