百八難 ページ13
跡部「俺は…」
やっと跡部さんが口を開けた。
A「遅いよ…」
一言愚痴を言いつつ、少しの希望を抱き目の前の部屋をこれでもかと言うほど見つめる。
やっと彼の口から彼女への気持ちが伝えられるのだ。
跡部「俺は実衣香が、
実衣香が大好きだ！！」
その場の全員が息を呑む。
跡部「俺はお前を仕事相手の令嬢となんか見てねぇ！
一人の女として、お前が好きなんだ…」
跡部さんの声は掠れて、苦しそうだ。
実衣香「そ、んなこと…いわれてもっ…わたしにしかくはなっ、ないから…っ」
跡部「お前をそこまで苦しめてたことに気づけなかった。
お前が好きな気持ちが守りたいって気持ちばっかり先をいって、肝心の気持ちを伝えられなかった。
ごめんな
でもお前が気づかせてくれた。散々振り回したクセにって、思うかもしれねぇでも
俺にもう一度だけチャンスをくれ。
もう一度、俺を好きにしてみせる」
実衣香の目が大きく見開き、大粒の涙がとめどなく流れる。
擦っても擦っても溢れる涙が止まらないらしく、息を必死に吸い込んで涙を止めようとする。
跡部「実衣香…それ以上やると1週間目が腫れる。」
必死に擦っていた細い腕を掴み、跡部さんはそっと実衣香の目に溜まる涙を拭った。
跡部「落ち着くまで、何もしなくていい。俺は嫌われてもお前が泣き止むまで側から離れない。」
ベッドに座り実衣香の頭を撫でて跡部さんはそう言う。
しばらくは誰も何も喋らなかった。
実衣香の啜り泣く声が静かに響いた。
実衣香「景吾。私は大嫌いって言ったからなかなか、気持ちは変わらないかもしれないわよ…？
私と接して、遅くて嫌になっちゃうか「あーん？俺を誰だと思ってんだ？｣｣
跡部「俺は惚れた女に二度と失望なんてさせねぇ。これは俺のルールだ。」
実衣香の表情から不安が消えて、ココ最近で1番の笑顔をになった。
実衣香「ふふっ。もう一度だけ私、景吾にチャンスを上げるわ。次は無いわよ…？」
その言葉を聞くと私は腰をあげる。
ここから先はもう見るのも野暮ってもんだ。
私達は無言で部屋をあとにした。
白石「ハラハラしたな」
ニヤッと少し悪い笑みを浮かべて私の横に座っているのは共犯者こと白石さん。
A「そうだね、でも本当に良かった…
いやぁ、良かったぁぁぁ」
移動して共有スペースの椅子に座ってやっと実感が湧く。
光里も実衣香も本当に良かった。幸せになって欲しいな。
？「げっ先輩らなんでいるんですか？」
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結野(プロフ) - 続き！楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2019年1月16日 22時) (
レス) id: f792b77764 (このIDを非表示/違反報告)
狐いろ - めめこむまーりんさん» やっと更新出来ました…！続きを楽しみにして下さって本当にありがとうございます！ (2018年10月21日 18時) (レス) id: 4d47f32001 (このIDを非表示/違反報告)
狐いろ - あいあいあいああいさん» 続きます！長らく更新停止していてすみませんでした…。また、カタツムリ更新ですがもし良ければよろしくお願いします…！ (2018年10月21日 18時) (レス) id: 4d47f32001 (このIDを非表示/違反報告)
めめこむまーりん(プロフ) - 続きが凄く気になってます。更新をお待ちしてます。 (2018年10月11日 13時) (レス) id: 43047aa610 (このIDを非表示/違反報告)
あいあいあいああい - これって終わったんですか？続くんですか？ (2018年7月29日 16時) (レス) id: 47db81ffde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狐いろ | 作成日時：2018年2月16日 17時
