続き ページ9
「やっちゃったかな……」
夜、久留米と飲み屋で飲みながら話をしていた。久留米とは同期で気を置かずに話せる仲だ。
久「さすがに押し退けたのは良くないと思いますよ」
「だよねえ〜」
頭を抱えながらハイボールを一口飲んだ。今日はあのまま帰ってしまいずっとベットで寝込んでいた。
久「まあ明日にでも話したら良いんじゃないですか?」
興味が無さそうに答える。Aは口を尖らせ
「そんな事言わないでよぉ〜」
笑って言う。元々酒に弱いはずなのにヤケ酒のようなテンションで今日は飲んでいる。
久「飲み過ぎですよ」
そう言って久留米はAの横を見る。グラスが何個も積まれている。
「今日は飲むテンションなんだって!」
明るく言ってまた笑う。久留米は心配したような顔を見せ、ため息をついた。
ガラッ
久「あ」
本「あれっ」
久留米は小さく声を上げた。本坊がたまたまこの居酒屋に来たからだ。
久留米はめんどくさそうな顔を少し見せるも何かを思いついたように席を立った。
久「良かったら話し相手になってやってください」
そう言ってさっさと店を出て行ってしまった。
本坊は呆れたようにAの隣に座った。
本「宇野さん……大丈夫じゃないですね」
Aは眠そうな、酔ったような顔で前を見ている。
「本当に、本坊さんのこと……」
Aはそう言い横を見ると本坊がいることに驚き、目を見開いた。
「へ?」
8人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Rei | 作成日時:2024年3月11日 7時