美女と関ジュ 1 (ページ12)

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12【緊急事態】ページ12

SideA

ジャニーさんに連れられて隣の部屋に来た。

ジャニー「困ったことになった」

A「困ったこと？」

ジャニー「来週発売の週刊誌だ」

と、ジャニーさんから雑誌を渡された。

そこには大きな字でこう書かれていた。

"関西Jr.の猫宮Aは財閥令嬢！！"

A「う、そ……」

ジャニー「僕も迂闊だった。もっと早く気づいて

この記事が出るのが止めれたら……」

A「いえ。ジャニーさんのせいではありません。

不注意だった私のせいですし、

いずれバレていたと思います」

ジャニー「すまない。記者が来るかもしれない」

A「大丈夫です。いつもみたいに送ってもらうので……」

ジャニーさんに大丈夫とは言ったものの、

実際はすごく不安。

その日は喉を通らなくて

夜も眠れなかった。

―翌日―

バクバクする心臓を抑えながら

車に乗り込んでレッスン場へと向かった。

幸いにも、記者は誰もおらんかった。

楽屋へと入って大きくため息をついた。

いつもより早めに来たからかメンバーもいない。

もう、みんな知ってしまったんやないか。

そう思ったら怖くて怖くて堪らなかった。

ｶﾞﾁｬｯ

丈一郎「うわっ！猫おったんか。びっくりしたぁ。

電気ぐらい付けろや」

そう言って入ってきた丈くん。

A「え、あ、うん。だね。ごめん」

丈一郎「……なんかあったか？」

A「え？」

丈一郎「いつもとなんか違うで？」

A「そ、そうかな？

藤原くんの勘違いやない？」

丈一郎「……？」

A「あ、私、ちょっと外の空気吸ってくるね」

そう言って出ると今度は大地くんに会った。

今江「お嬢、おはよ」

A「今江、くん……。お、おはよ……」

そう言ってうちは大地くんの隣を通り抜けて行った。