鬼を滅する鬼【時透無一郎】弐

勝利の代償 ページ11

うまく…いった

　でも

　もう駄目だ(・・・・・)

　お互いの頚を斬った今、弥生ちゃんは死ぬが、私も勿論死ぬ

　加勢できなかったな

　まだまだ、鍛錬が足りないみたい

悲「時透、時透!!」

時「悲鳴嶼さん、何ですか…っ」

悲「Aが…」

時「…ゑ？」


　無一郎side

時「…ゑ？」

　噓だろ

　そんな…馬鹿な

時「Aっ!!」

　『…駄目』

　『こっちに来ちゃ駄目。あの鬼を倒すまでこっちに来たら駄目だよ』

時「でも、Aが!!」

　『私はもうすぐ塵となって死ぬ。だから無一郎は、最後まで戦って
　…生きて』

時「っ！」

　『私の分まで生きて。お願い。最後の頼みだよ』

時「…」

　『ごめんね。いつも我儘言って、今だって無一郎よりも先に逝っちゃって。ほんと私、最後まで駄目だなぁ、迷惑ばっかかけて』

時「そんなこと…ない…」

　『無一郎は無一郎の道を生きて』

　『…さよなら
　愛してる』

時「!!…ｯ僕も、愛してる…っ」



　ちゃんと伝えられたかな？


　私はいつでもどこでも


　忘れずに貴方のことを愛しているから


　時透無一郎

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