続き ページ18
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あの、さっきの続きを」
最初から、見ず知らずの相手とは目を合わせない、と決めていました。
それが、友人ができないひとつの理由なんでしょうけど。
だから顔を覚えていません。覚えたくもない。
めんどくさいので、とにかく話を進めさせます。
自分「何すか(-_-)スカート…とは」
「あの…実は、そのスカート…」
早くしろ
こっちは折り畳み傘しか持ってきてないんだから
大きな傘より濡れるんだよぉ
風も強いし
いい加減にしろよ
「…履いてみたいんです」
自分「は?」
彼が言うには
性別は男だけど、女子みたいな服やらキャラクターやらが大好きなのだそう。
で、ある日このスカートを履いて登校している自分を見たと。
このスカートを履いてみたいな、と感じたのだと。
んで話しかけるために情報集めて帰り道もストーカーしてたのだと。
きしょいじゃないか。
スカート履いてみたいなはまだしろ。
ストーカーはさすがにあり得ないだろう。
こっちの身にもなってくれよ。
「あと、できれば…今触らせてもらっても」
自分「ムリです」
そいつは自転車通学をしているみたいで、傘を差していませんでした。
こんなストーカー野郎に今触らせられるはずがないだろう。
奴はわかっているようでわかっていませんでした。
「ですよね、雨だし濡れますもんね」
違うわ。お前だよお前。
雨でお気に入りのスカートがどんどん濡れます。
このスカートを彼に貸したかどうかは、ノーコメントとさせて頂きます。
それからしばらくは、ずっとビクビクしながら過ごさなければいけませんでした。
帰り道で自転車が後ろから走ってくる音を聞いただけで恐怖に駆られました。
奴のクラスが話題に出てくるだけで手足が震えました。
さらに奴、部活の推しの先輩と声が似ていて。
数ヶ月後に奴に話しかけられた時は絶望しました。
推しの先輩の声と…似てる…!(泣)って。
思春期の男子って皮肉だなと思いました。
弟が奴と同じパソコン部に入っているので、自宅の住所とか教えてないかすごく心配です。
読んでくださりありがとうございました
少し吹っ切れた気がします
ストレスが少し減りました
本当に感謝しかありません。
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もみー | 作成日時:2023年11月20日 21時