30 ページ31
好きって言ってや
愛してるって言ってや...
ともはそう言いながら泣いている。
胸が締め付けられるように苦しくて
今すぐともに触れたくて
...ゆっくりとともの向かいに座る。
惜しみなく流れ続ける涙はぱたぱとシーツに落ちてはシミを作っていく。
髪と同じようにブリーチされた眉毛を八の字に下げて、声を押し殺しながら泣く目の前のともが愛しくて愛しくて、今すぐ壊してしまいたくなる。
だけど私は優しく右手でともの頬を包んであげた。
落ち着かせるように親指で涙をふいてあげながら
こちらを向かせ、
壊さないように
そうっと
優しく
キスをした。
初めて触れるともの唇は
ふわふわと柔らかくて
凄く気持ちが良かった。
ゆっくりと唇を離すと小さく震えながら私を見つめる綺麗な目と目が合う。
そこにいるのは私の知っているともだった。
ずっと見てきた、可愛くて優しくて
私のことが大好きな愛しい私の弟。
『とも......？
ともの事が、大好きやよ？
弟としてじゃなくて、ひとりの男として
ずっと、ずっと前から...
愛してたんよ......
やから、とものこと誰にも触らせたくない.....』
そう伝えると、
『......俺もやで...？
俺もAのこと...
ずっと、ずっと前から愛してる...』
ともの背中に手をまわし、ギュッと抱きしめた。
ともの手も私の腰に回され、首に顔を埋めてくる。
『...もう、後戻りは出来んよ...？ええの？』
そう聞くと、ともはコクっと頷いた。
『もう絶対に離さへんから。
ともだけを愛して生きていくから...』
腰に回されたともの手がぎゅっと強く握られた。
知らなかった...
大切なものが他の誰かに取られそうになるだけで
こんなにいとも簡単に理性を保て無くなってしまうなんて。
ともがもし、あれ以上のことをあの女としていたら...
多分 私はあの女を殺してた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Kanan(プロフ) - くまごろさん» わーありがとうございます！最近書いてなかったのでまた頑張りまーす (2018年1月9日 12時) (
レス) id: 087bd927e3 (このIDを非表示/違反報告)
くまごろ(プロフ) - とてもドキドキさせられる展開で続きが楽しみです。更新頑張ってください(^^) (2018年1月8日 23時) (レス) id: 058fe49244 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Kanan | 作成日時：2017年11月19日 19時
