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武器が1つ ページ5

ああ、退屈だ。
ふらふらと駐屯地を歩いているが、何も面白い事がない。偶にかつての部下に挨拶されたり話したりはするが、それもそこまで面白くない。何か無いのか。

ん? あれは……クリーチャーだ。元は人間だろう。第3部隊の者達が応戦しているが、苦戦している様だ。どうせ退屈していたんだ、手伝ってやるのも良いだろう。

「少年少女! そこ離れろ!」

一声叫び、魔法を多重構築する。武器創造と付与を同時に行う事で時間のロスを防ぐのだ。
武創魔法により創り出された大槍と大剣に、【麻痺毒(致死)・攻撃強化(大)・魔力還元】を付与。地面にザク、と突き刺さった2つのうち、大槍を手に取って槍投げの要領でぶん投げる。魔法使い達が蜘蛛の子を散らした様に退避し、クリーチャーは轟速で迫る槍に気付けず胸部を貫かれた。
更に大剣で追撃する。この場から動くのも面倒である為、槍と同じく投げてしまう。クリーチャーの身体目掛けて放物線を描いて落下していく大剣は、綺麗にクリーチャーを一刀両断にした。
毒が回るまでも無く絶命したクリーチャーに、第3部隊の魔法使い達は唖然としている。

第3部隊がクリーチャーの死骸を片付けている間に大槍と大剣を魔力に戻していると、彼らのうちの1人が駆け足でやって来た。

「クリーチャー討伐にご協力頂き、ありがとうございました! 後日改めてお礼に参りますので、お名前をお聞きしてもよろしいですか?」
「いや、礼なんて良いんだけどなぁ。ま、良いや。クロノス・ハーデンロイズだよ」
「えっ、まさか、あの?」
「あの、っていうのが何を指してんのか知らねえけど、合ってんじゃねえか?」

恐らく、『ハーデンロイズ家の落ちこぼれ』か元第2部隊部隊長として知られているだろうから。前者は大変不名誉だが、事実であるからどうしようもない。
しかし、どうやら違った様だ。

「あの噂に名高い『神器の寵児』様にお会い出来るなんて! あの、握手して貰っても良いですか?」

いつの間にそんな異名が付いたんだ。
大方、無から創り出される武器に強力な付与を見た魔法使いの誰かが神器だ何だと騒いだのだろう。まぁ、褒められているのなら気にしないが。
まるでスーパースターにでも会ったかの様な反応を見せる隊員と握手をして、その場を離れた。早く逃げないと他の隊員達もやって来かねない。

まぁ、一時しのぎの暇潰しにはなったが…………仕方無い、訓練でもするか。

メガネが1つ→←ともだち1人



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メイドのもも(プロフ) - 桜花で更新します (2020年5月19日 9時) (レス) id: 3d1581623e (このIDを非表示/違反報告)
梨兎(プロフ) - 更新終わりました! (2019年12月19日 4時) (レス) id: f393b65561 (このIDを非表示/違反報告)
梨兎(プロフ) - 鈴ノ枝 海景で更新します! (2019年12月19日 4時) (レス) id: f393b65561 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月姫(プロフ) - 更新完了です! (2019年12月19日 3時) (レス) id: 876f512bd1 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月姫(プロフ) - 夜遅くにすみません!マグノリアとオーベロンの1話ずつ更新します! (2019年12月19日 2時) (レス) id: 876f512bd1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜の葉 x他11人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年8月4日 21時

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