君を手に入れたくて。 (ページ15)

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15.回復ページ15

Richie side

ゲームをしていた僕らの元に息を切らして店に入り僕らを見つけては駆け寄るエディの姿。

その姿が可愛らしくて少しドキッとする。
でもその後すぐに異変に気付いた。

隣にいたビルもその異様さにはすぐ気付いたようだ。

「どうしたんだ？エディちゃん？」

『そっ、ゲホッゲホッ…その呼び方やめろ、』

うぅっ、と嗚咽を鳴らしながらも睨み返してくる。

『え、エディ…な、何かあったの、？』

気になっていたのだろうビルが聞く

『そ、それが…!!』

とここに来るまでの経緯を教えられた。すぐ3人で走り出していた。

『す、スタンとAが、け、け喧嘩して…？』

「あの二人がか？珍しいな」

何をしたらスタンを怒らせるのか不思議でたまらない、と思いつつスタンの家に向かう。

少しして付けばチャイムを鳴らす。

ガチャっとドアが開けば出てきたのはスタンのお父さんだ。

『どうした』

『あ、あの、スタンと、家で遊ぶ約束、し、して…』

「面白いゲームがあったんですよー！な！ビル！」

そう言うとこくこくと頷くビル。

『部屋に居るが女の子も一緒だ』

静かにな、と伝えられ家に入る。

『す、スタン…！』

スタンはすぐに近寄ってきて助けて、と抱きついてきた。

ベッドにはAが眠っており、苦しそうに唸っている。

『は、早くお風呂にｯ！』

「いや、でも寝ている彼女を服を脱がせて洗うのか？触るんだぞ？」

「胸とか、勿論下もだ。彼女が嫌がるかもしれない」

と言うとみんな黙りこくってしまった。

『と、ととりあえず温めよう…。お湯を袋に入れて…』

とビルが言うものだからみんなわっせわっせと用意する。

みんなで部屋を後にし、お湯を変えたりなど繰り返しつつ居間でゆっくりしていた。

そして少し時間が経過したあとだ。
ペタペタと裸足で歩く音が聞こえた。

階段の方へ目をやると千鳥足でフラフラとしながら階段を降りてくるAが居た。

「A!!大丈夫か！」

とすぐ駆け寄ると他のメンバーも駆け寄ってきた。

『だ、だいじょぶ…あ、えっと、』

Aはスタンを見ては困ったような、どこか逃げ出したい感じで揺らぐ瞳を僕は見逃さなかった。

『とりあえずお風呂に入ってきてくれない？上がったらスープ用意してあるから、ゆっくり飲もう』

スタンはそう言うと着替えを持ってくるため一旦部屋へと戻っていった。

『心配したんだぞ！大体あれほど一緒にって！』

エディの説教が始まった。