15.約束 ページ17
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「や”だあ”」
「声ガッスガスじゃねーか！派手に風邪、ひき始めてんぞ！！」
「がえ”らない”」
「今日は聞き分けが悪ぃな！！諦めろ」
「う”ずいでんげん”が、諦めでえ”」
「何言ってるか分かんねぇよ！！」
宇髄先生が来る少し前、
冨岡先生が「悪かった」と謝罪をしに来た。多分、私の体調不良に気づけなくて謝りに来たんだと思う。
「なら、髪染めてるの見逃してください」と言うと、「それとこれは別だ｣と跳ね返される。
まぁ、お詫びにのど飴を大量に貰ったから良しとしよう。
そして次に宇髄先生が来て、あれこれやり取りをして、はや10分。
五限目に疲れきった体は、どんどん熱を帯びて、まさかの頭も喉も痛くなる始末。
のど飴が役に立った。ありがとう、冨岡先生。
熱はなんと38.7℃。早退です(即答)と言われ、真っ先に家に帰るべきなのだが。
「なんっで、ベッドに張り付くんだよ？！」
「……せんせぇ」
保健室の先生に目をうるうるさせる。
確か、胡蝶先生だったはず。
胡蝶先生は、苦笑い。
まぁ、どうしようも出来ないよね。この熱じゃ。
「ちゃんとおぶってやっから」
「い”い…」
帰りたくない理由はもちろん約束があるから。
不死川くんが来てくれるって言ったんだもん。保健室で待っていたい。
しかし、宇髄先生は段々イライラした様子で、ついには私のお腹の方に手を回して、ベットから剥ぎ取る。
そんまま、担がれる。
「地味にワガママ言ってんじゃねぇよ！！」
「うぅ…」
「じゃ、世話になったな。家までちゃんと送るから」
「はーい」
通学カバンは既に用意されており、教科書も中に詰め込まれていた。それを宇髄先生は私を担いでいる反対の腕で持つ。あぁ、教室にさえ行けないのか。
会いたかったなぁ。
表情に出ていたのか、胡蝶先生が私に声をかけた。
「不死川くんには言っておくわね」
「ありがどうございま”ず」
「不死川？」
ピタリと宇髄先生が動きを止めた。
「何かあったのか」
「がんげぇない”」
「女同士の秘密です。では宇髄先生、お願いしますね」
そのまま保健室から追い出されたようだ。
宇髄先生は腑に落ちないような顔で歩いていく。私は靴を履き替えて、そのまま宇髄先生の背中に乗る。
「ぜんぜい”」
「あ？」
「ありがどお」
「…おう」
帰り道はとても静かだった。
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澪凪(プロフ) - 待ってました！いつも応援してます。こういうの大好き。更新、楽しみにしてますね！！ (2021年6月11日 21時) (
レス) id: 279a2ef6a9 (このIDを非表示/違反報告)
つぼみ☆体調不良ネタは正義(プロフ) - 夢主がストレスたまりまくってひどい風邪ひいて高熱だして実弥に強制的に早退させられて、後から完全に弱り切って意識朦朧とした夢主を数日間手際よく看病する実弥がみたい！ (2021年4月22日 23時) (レス) id: 20f17d6d24 (このIDを非表示/違反報告)
未澄希(プロフ) - 夢主ちゃんが高熱で無理して授業中に思いっきり倒れて救急車で実弥がめっちゃ焦る話とか見てみたいです！つい最近体調不良ネタ書かれたばかりなのにすみません！！恋愛もの(?)での体調不良ネタキュンキュンする所も多くて好きでして…。応援しています！ (2021年4月18日 19時) (レス) id: a0ad16ec48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えみぃ(*´`) | 作成日時：2021年4月1日 19時
