物語21 ページ24
竜「もう…何を信用したらいいんだ…。」
暗い洞窟で一人…竜は泣いていた。
竜「もう…自分の居場所なんてここにない。いや…無くていい。」
零「竜ー！」
渚「何処〜！」
零「…ダメ、この近くじゃないみたい。」
渚「何処に行ったのかな。」
零「急ご、水掛けられて、症状悪化するかも！」
渚「悪化？」
零「…渚なら、信用できる。話すよ。竜はね、ある特異体質の持ち主なの。」
渚「特異体質…どんなの？」
零「喘息、貧血、不眠症、病気にかかりやすい体質。」
渚「多いね。」
零「多分今…喘息と体質の方が同時にきてる筈。走ったし。」
渚「うん。いそごう！」
寺「何なんだよ彼奴。思い切り言いやがって。」
菅「それな。ズル野郎庇ったって、意味ねぇじゃん。」
カル「おかしいね。」
寺「てめぇもそう思うか。」
カル「いや、俺が言ってるのって、お前らの事なんだけど。」
寺「…なんでだよカルマ！」
カル「…寺坂には分かんないよね。竜君がどれだけ苦労してるか。修学旅行の時、初めて俺らの前で喋った。その時…何も思わなかったの？」
寺「はぁ？なにをだよ。」
カル「竜がどれだけ悲しい、辛い思いをしてきたかだよ。」
中「意味わかんない。」
カル「あの時の言葉…探してたんだよ。あれは、本当の思いじゃない。偽りの思いだよ。『本当にこの人達信用して良いのかな？』って、探ってたんだよ。もし俺だったら、そんな事しないで、『いえーい』だけどね。」
カエ「言われてみれば…確かに…。」
カル「それに茅野ちゃん、神崎さんと捕まった時、なにか無かった？」
カエ「う〜んと…あ、竜君に助けてもらった！けど…その後、咳してた…かな。かなり辛そうに。」
カル「まぁ、これだけじゃ断定できないと思うけど。みんな寝た後…零ちゃん起きてたから、話したんだよ。そん時の会話がこれ。」
カルマは、スマホをスピーカーにして、みんなに聞こえるようにした。
カル『まだねないの？』
零『寝られないの。竜の事とか諸々。』
カル『…ねぇ、竜君って、よく早退するよね。何かあるの？』
零『…いいよ。私は貴方を信用してる。竜も貴方を信用してる。話すよ。竜にはね…特異体質って言うものがあるの。』
カル『特異体質？』
零『変わった体質の事。竜は…喘息、貧血、不眠症、病気にかかりやすい体質がある。』
カル『貧血まではいいけど…不眠症、体質について説明よろ。』
零『いいよ。かなりざっくりだけど。』
カル『具体的に知れればいいよ。』
零『うん。まずは…。』
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作者名：Bokarira | 作成日時：2017年9月13日 22時
