立海には問題児がいる

192話 ページ42

A｢仁王探しに行こうか？｣

よいしょとカゴを持ちながら聞いてきた
あ、いいこと思いついた

幸村｢ううん大丈夫だよ
ねえ、ドッキリしない？｣

ニヤニヤする顔を抑えながら聞いてみた

A｢いいぜ、内容は？｣

Aも乗り気らしく早速内容を聞いてきた

幸村｢聞きたい？｣

わざとらしく聞き返せば小さく鼻で笑いあぁ、と笑みを含んだ声で言ってくれた

幸村｢ふふっ、耳貸して？｣

手招きすればカゴを置いて耳を傾けてくれる

幸村｢内容はね……｣

今2人だからコソコソする必要ないんだけどね笑 こういうのは雰囲気が大切だから

A｢いいんじゃね｣

内容を聞いたあとAもいいと言うドッキリだ 楽しみだなぁ！
なんか、Aがすごい人みたい笑

俺がみんなにドリンクを配りに行く
Aは後で来る

A｢玉木！佐藤！腕が下がってる
ブン太！ジャッカルの分も走れ
弦一郎！まだ雷の練習をしろ
蓮二！データを捨てろ｣

遠くからAのはっきりとした声が聞こえてくる

｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢はいっ！……えっ！？｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣

すごい気迫のある返事の後に間抜けな声は笑える

｢A先輩！？なんで！｣
切原｢A先輩！遅かったじゃないですか！｣ ｢心配しましたよ！｣
真田｢いつ来たんだ！｣
柳｢精市は知ってたのか……｣

皆が駆け寄りAに質問する

幸村｢赤也、次試合ね、1対2で二軍と｣

Aに付きっきりの赤也に残念なお知らせを伝える
するとえぇー、と文句を呟く声が聞こえる
二軍の誰にしようかな玉木と佐藤でいいか
デビル化でもさせて練習をさそう

A｢ほら、行ってこい｣

キリがないと見たのか赤也の背中を押すAが目に入る
こういう所が他のマネージャーと違うんだ

切原｢ちぇっ見ててくださいよ！A先輩！｣

残念そうな顔を見せたが直ぐに自信満々の顔でAに言う赤也
Aはしっしと手をふるだけだった

やっぱり、レギュラーかレギュラーじゃないかでは差がすごいらしくボロ負けだ

切原｢てめぇも赤く染めてやるぜ！ひゃははは！｣

悪魔のような笑い声が響く
コートは赤い涙が散り咲いている

玉木｢ひっ！きっりは……ら！｣

完全に怯えきっている玉木が目に入る

佐藤｢あ……あぁ！｣

腹にボールが当たる佐藤

Aも静かに三強と一緒に腕を組んでベンチに座って試合を見ている

3連覇のためだ
仕方がない
赤也のデビル化があれば優勝の確率が上がる

A｢赤也！玉木達！休憩！コートチェンジ！水分補給しろ！｣

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