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「お゙い゙い゙!! 炭治郎の薬は飲みやすいんだろう!? そうだろう!? 俺と違うんだろぉ!? 依怙贔屓だ依怙贔屓だぁあぁぁ!!」
「依怙贔屓っつか適材適所的なやつなのでは。私と善逸重症らしいしね。いや確かにこの薬苦いけど。そりゃもう頭おかしいんじゃないかって疑う程苦いけど」
「善逸、病室だぞ静かにしろ……!」
ところで、善逸と炭治郎に挟まれている伊之助はどういう心境なんだろうか。あれだけうるさかったのがなにも言わないって本当に怖いし落ち込んでるんだなって思うし、思ったより繊細なのねあいつ。意外。
なぁんて思っていたら。
「元気そうだな」
聞き慣れない声が聞こえて、炭治郎が「あぁ!」と声をあげた。病室の入り口を見てみれば、いつの間にやら黒髪さらさらツヤツヤの人が立っていて、どうやら炭治郎とは顔見知りらしい。
誰やお前。
「村田さん!」
「よっ!」
ありきたりな名前だな、と思ったのはこの際言わないでおこうと思った。
村田さん、と呼ばれた人は、特に気にするでもなく炭治郎のベッドの隣の椅子に腰掛けて。
誰なのかよくわからない私と善逸は二人で顔を見合わせて、視線と顔の動きで「知ってる?」「知らない」と会話する。
「大丈夫だったんですか?」
「体が溶ける寸前までいったけど、なんとかな。そっちはだいぶ、怪我が重いんだって?」
「少し時間がかかるみたいです」
「猪のお前は喉か。ん……? どうしたんだ? こいつ」
なにも言わない伊之助に違和感を持った村田さんが指をさして炭治郎に問うた。っていうか今さらっとすごいこと言わなかった?
溶け、溶けかけた? 体が? なにそれ聞いてない。一歩間違えれば貴方も重症じゃないですか
「色々、あって……そっとしておいてください……」
「だってこいつが元気無いなんて」
「炭治郎」
口を挟んだのは隣人の善逸。
「誰? その人」
「那田蜘蛛山で一緒に戦った、村田さん」
「村田だ。よろしくな。あ、君、その腕……」
「蜘蛛になりかけて、今も腕と足が短いままで……」
「だからこの薬が必要なんです」
「ひぃいい!?」
薬湯片手にするっと現れたアオイちゃんに驚いた善逸が肩を跳ねさせて、私はと言えばそんな二人を交互に見つめている。
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ユズヒ(プロフ) - たまごさんさん» おっとそのパターンは予測してなかったですね……? 美味しく味付けして食べてくださいね……。おやすみなさい!たまごさんさん(?)も風邪など引かれないようお気をつけて!! (2020年2月5日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
たまごさん(プロフ) - ではおやすみなさい、体調崩されないようお気をつけください! (2020年2月5日 23時) (レス) id: e187441fa2 (このIDを非表示/違反報告)
たまごさん(プロフ) - くそぅ…間に合わなかったか…Rainさんもっと語彙力落としてください(失礼)それかユズヒさんを食べます! (2020年2月5日 23時) (レス) id: e187441fa2 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - たまごさんさん» コメントありがとうございます! 因みにRainさんの語彙力は私が美味しく頂いたのでカケラも残っておりません。大変美味しゅうございました……(カップラーメンを眺めながら) (2020年2月5日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - 夜美さん» いくら言葉があれでも声がよければ全て良しとなる…ここはそんな世界……。とんでもないです! 明日を楽しみにしててくださいね……!! (2020年2月5日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年12月8日 16時