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「うーーーん……しくじったなー」
「あ゙?」
「やだ先輩怖い」
ざらりと最後の一音を最後に消えた鬼を見て、私は眉間に皺を寄せた。怪訝そうに睨んでくる先輩が怖い。
「で? しくじったって何をだ」
「いや……さっきの奴に他の鬼のこと聞きゃよかったなぁって。そしたら血鬼術のこともなんかわかったかもしれませんし……」
「…………」
「あ、今先輩も“確かに”って思いましたね? 思ったが故の無言でしたね? やっだー気が合いますね〜」
「殺すぞ」
「物騒」
その三文字であの野郎から貰った手紙を思い出すから正直ほんとやめてほしいんだけど……!
心を落ち着ける為にひとつ息を吐く。先輩が来がけに殺したという鬼と、今しがた消えた鬼で計二体、か。
「……あとなん体いると思います?」
「さあな。数が少ないに越した事は無いが……そうなると、その分鬼共が強いって事になる」
「でも今の鬼を見るに数が少ないとも思いません。弱いでしょ。いくら私達の動きが罠だったと言っても簡単に頸斬られすぎです。となると、鬼の数が多いか……」
「血鬼術を使う鬼が、人を多く喰ってるか、だろうな」
血鬼術を使う鬼……つまりはこの森に入った人間が外に出れない要因を作っている鬼が多く人を喰っているならば、他の鬼が弱いのも納得がいく。自分達に食料が回ってこないのだからまあそりゃ強くも無いよね。
「どうします?」
「二手に分かれる方が効率的だろ」
「そうですね。でも鬼の血鬼術がわからないなら、無闇に単独行動をすべきじゃないとも思います」
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ユズヒ(プロフ) - たまごさんさん» おっとそのパターンは予測してなかったですね……? 美味しく味付けして食べてくださいね……。おやすみなさい!たまごさんさん(?)も風邪など引かれないようお気をつけて!! (2020年2月5日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
たまごさん(プロフ) - ではおやすみなさい、体調崩されないようお気をつけください! (2020年2月5日 23時) (レス) id: e187441fa2 (このIDを非表示/違反報告)
たまごさん(プロフ) - くそぅ…間に合わなかったか…Rainさんもっと語彙力落としてください(失礼)それかユズヒさんを食べます! (2020年2月5日 23時) (レス) id: e187441fa2 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - たまごさんさん» コメントありがとうございます! 因みにRainさんの語彙力は私が美味しく頂いたのでカケラも残っておりません。大変美味しゅうございました……(カップラーメンを眺めながら) (2020年2月5日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - 夜美さん» いくら言葉があれでも声がよければ全て良しとなる…ここはそんな世界……。とんでもないです! 明日を楽しみにしててくださいね……!! (2020年2月5日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年12月8日 16時