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第102話 かたお屋にて ページ2

はたはたと綺麗に塗られた白粉。控えめで、けれど鮮やかな赤い(べに)。黒く描かれた眉に、盛られたまつ毛。薄紫の着物に、青い帯。髪は後ろで一つに括られ、帯と同じ青いリボンで飾られた。


「まあまあ、なんて綺麗なんだろ!」


屋敷の奥さんが頬を染め上げそう喜んだ。仕上げにと頬にふんわりと色を塗られ、そのままさっきの部屋に戻される。女だからと部屋を分けて、着付けから化粧までをしてもらったわけだけど、うーん……さすが私。可愛い。
鏡に映っていた私のなんと可愛いこと。自画自賛? 今更すぎる。だって私が可愛いのは事実だし。

炭治郎達もあのクソ美丈夫が化粧とかをしてるみたいだし、どうなってることやら。
部屋の前まで戻ってきて、スッと襖を開ける。で、部屋の中の光景に私は絶句した。


「お、戻ってきたな」


部屋にいたのは四人。着物に着替えて、さっきよりも目立たない格好に着替えたクソ美丈夫。それから、それから……。


「おーおー、随分綺麗にしてもらったじゃねぇか。これなら売れんだろ」

「…………私もこっち路線の方がよかったですかね」


部屋に立ち尽くす三人を指差して、私はいつの間にやら隣に来ていたクソ美丈夫にぽつりとそう溢した。
とりあえず、そうだな……あまりの光景に上手く頭が回らないのをどうにかしてほしい。売れる、とかちょっと物騒な言葉が聞こえた気がするけど、今はそんなこと気にしてられない。

肌を真っ白に染め上げる白粉。黒くて丸い眉。薄い頬紅は均等に丸い。くっきりとした形に塗られた紅。まばらに盛られたまつ毛。雑に結ばれた髪。
一体何をどうしたらこうなるのか。素材は悪くないはずなのに、化粧が全てを台無しにしている。化粧が下手くそどころの話じゃない。これ、普通に嫌がらせでしょ。上官に嫌がらせされてるでしょ。
…………私を見て少し顔を赤らめてる善逸はこの際放っておく。私が可愛いのは今に始まったことではないので。

*→←惚れてしまった男の話



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ユズヒ(プロフ) - 星さん» コメントありがとうございます! そして大変長らくお待たせ致しました! 更新並びに続編に移行致しましたので、ぜひお読み頂ければと思います!! (4月2日 2時) (レス) id: 53b9d42206 (このIDを非表示/違反報告)
- ...よし、もう一周見てくるか! (4月1日 12時) (レス) @page46 id: 807ae8eba5 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - maiさん» コメントありがとうございます! わーー!!頑張ります!!!! (10月13日 22時) (レス) id: 53b9d42206 (このIDを非表示/違反報告)
mai(プロフ) - 更新楽しみにしています😭 (10月12日 13時) (レス) @page46 id: bfff11b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - 青白の狼さん» コメントありがとうございます!そして録の更新を怠ってしまい申し訳ありません…!先程、録を更新してまいりました。夢主を指名した鬼の設定はまだ明かせませんが、今までに出てきた鬼や人の設定を追加しておりますので、お時間ある時にお読み頂ければ幸いです〜! (6月5日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:   
作成日時:2022年11月14日 3時

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