稀血の少女。【鬼滅の刃】

捨壱 ページ12

Aside









『貴方は誰...？どうして、私の部屋に......』









震える声で男に問いかけた









｢そんなに私が怖いか？｣









そう言うと男はゆっくりとこちらに歩いてくる

後ずさりすると背中に壁が当たった。



逃げられない__________



恐怖に足がすくみズルズルと下へ座り込む









(私、殺されるの...？この人は鬼...？)









男も私と目線を合わせるようにしゃがむと
男の顔がしっかりと見えた。

白い肌で黒い髪にはウェーブがかかっていて
瞳は赤く瞳孔は猫のように縦長

人間じゃない。鬼だ。と本能的に確信した









｢私の名は鬼舞辻無惨。お前の思う通り鬼だ。
稀血の娘よ私の元で鬼として生きるか
私に食われ私の一部となるか...選ぶといい｣




『な、何を言って......』




鬼舞辻 ｢ “選べ” と言っている。｣









“どっちも嫌だ” これが答えだ

恐怖に涙が頬を伝う









鬼舞辻 ｢なぜ泣くのだ。早く選べ｣




『私は...どちらも望みません...っ！』









辺りが一瞬静まり返ったような気がした

鬼舞辻無惨と名乗った男はピタッと動きを止め

じっと私の目を見ている









鬼舞辻 ｢そうか...｣









ｶﾞｯ...！！









『うぐっ...ｶﾊｯ.........』









鬼舞辻無惨の手が私の首を掴んだ

息が出来ない...爪が首にめり込む









『っ、あぁぁぁぁあ.....！！』









ﾄﾞｽｯと鈍い音がして左肩を貫かれたのがわかった

首を絞められ掠れた叫び声が響く

このまま喰われる。

そう思った時、首を絞めていた鬼舞辻の手が緩んだ




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