検索窓
今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:3,152 hit

色鬼4 ページ31

遠くでほんのりと見えるパーカーのやり取りを見ていたら、Sionちゃんが走り出す。こちらにも聞こえる程のSansの怒号が聞こえ、大喧嘩どころじゃなくてもいつも喧嘩してるんだろうか、と頭の中に浮かんだ。

『*…待て、アメリア。あいつ私達の方に来てるよな?』


来てるね。

Sionちゃんは腕を結構全力で振りながらこちらに来ている。その後ろに爛々と左目を輝かせているSansを引き連れながら。
企むように笑いながらこっちに来ているし、タゲを取れと言うことだろうか。

『*連れて来てるよな?』


おっ、そうだな。

キャラの声は若干硬くなっており、頬がピクピクしている。
私が肯定すると、一目散に走り始めた。ただキャラは私の言う通りにしてくれているから遅い。非常に遅い。20秒経っても50mも走れていない。まぁ杖ついてた時期もあるような足だ。

『…僕が少し早歩きしたら追いついたんだけど。もうそろそろこっちに追いつくよ?』

Friskが横で早歩きしながら追いついて来る。


哀れキャラ…。

『*哀れなのはアメリアの身体だろう!?』

そうこう茶番をしている間に、Sionちゃんとの距離は10m程になる。すると、SionちゃんにSansが止まれ!と怒鳴っているのが良く聞こえた。

「相ッ変わらず遅ぇなお兄さんよ?
日々サボっていたのが積み重なって
この状況が作り出されてるの、分かってるか?
私だけに留まらず折角他にも良い的があるんだ。
まずはそっちから片付けたらどうよ?」

Sionちゃんが煽るように、そしてキャラにタゲが向くようにSansに返した。すると今度はキャラが怒号を上げるが、Sionちゃんはまるでそれが気持ちいいと言うように涼しい顔をしている。
SansはSionちゃんを黙って見つめた後、ぐるん、とキャラの方に向いてこちらに走り出して来た。

『*こ、このっ…後でチョコレートくれないと許さないからな!一番美味しいやつ!』

「あぁ!んなモン幾らでもくれてやるさ!」

キャラはフリスクを中心に大きくぐるぐると回りながら逃げ始めて、最終的にはフリスクを盾にするように回りながら逃げ始めていた。フリスクは腕を組んで大人しくしており、Sionちゃんは楽しそうに見ている。


…逃げ方セコくない?

『*Shut up!!』

色鬼5→←色鬼3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

カマ猫(プロフ) - エユ(このみ☆)さん» ありがとうございます!エユ(このみ☆)さん毎回コメントくれるの本当励みになります(*^ω^*)体調崩さない程度に楽しく書かせて頂きます!コメントありがとうございます。 (2019年8月14日 22時) (レス) id: 6d716ce25d (このIDを非表示/違反報告)
エユ(このみ☆)(プロフ) - またまた続編、おめでとうございます!(なんだか毎回コメント書いている気もします←)体調を崩さない程度に、頑張ってください!(これもコメントで言った気がします…←) (2019年8月14日 22時) (レス) id: 565c3a754b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カマ猫 x他1人 | 作成日時:2019年8月14日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。