元RTA走者と地下彷徨３【Undertale】【クロスオーバー】

鬼ごっこ15 ページ26

もと来た道を戻っているだけなのに…
なぜ、見つからない？

「…こっちを追うと思っていたけれど、
そんな事無かったのか…」

「憶測に過ぎないだろ。外れても仕方ないさ。
そう落ち込むなよ。」

落ち込んじゃいないが、
隣で歩く骨は私の頭を撫でている。
私はそこらの子供じゃないのに…
何でこの骨は子供に対する行動を私にするんだか。

鬱陶しげな表情が出てしまっていたのか
Sansはふと立ち止まり、私を引き寄せた。

「…人からの好意は受け取っとくモンだぜ。」

「人じゃないだろ、Monster。」

「……そういうの、屁理屈って言うんだぞ。」

顔を歪め、首を竦めるSansに
知るかボケと足蹴りを食らわせたが
残念ながら宙を切っただけだった。

「能力、禁止だった筈だけど。」

「…殺されるのだけは勘弁だ。
誰だって、ナイフで刺されかけたら避けるだろ？
それと一緒の事だろ。」

ニヤリと笑うSansに溜め息しか出てこない。
条件の時に「何があっても能力禁止」って言えば、
今みたいに避けられる事は無かった。
…今度からは、そういう点に気を付けよう。

「それにしても見つからないね。」

「あいつら戻ってるんじゃないのか。
……その、あちらの世界軸組で。」

だとしたら、鬼交代もあり得なくない。

「超人(フリスク)か骨、来る？」

「…さぁ、どうだろな。」

Sansと顔を見合せ数十秒。



超人が来ない事を願うばかりだ。

鬼ごっこ16《フリスク視点》→←鬼ごっこ14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す