元RTA走者と地下彷徨２【Undertale】【クロスオーバー】

エピソード3 ページ39

そりゃあもう、沢山ある。最近ヤンデレ気味な彼氏様だぞ？いーっぱいある。
…あっていいのこれ。嫌ではないけど。

「へぇ、どんなのがあったんだ？聞かせてよ。」

聞かせてほしい、と言うSionちゃんに、わかった、と返事をして記憶を辿る。最近あった事でいいだろうか。

『…私も割と人から狙われるんだけどさ、外では護衛が付いてたりするんだよね。
だから基本的攫われたり傷つけられたりって言うのはないんだけど、この前二人の…二等兵あたりの人かな？その人達に誘拐されて殺されかけたんだ。
何でもモンスターを解放した悪魔を殺すためだってさ。

結構殴られちゃってね…トドメ刺されるかもって所で銃声がなって、二人共頭に風穴開けて死んでるんだよ。しかもその後何発か頭に撃たれてたし。まぁそれやったのがフリスクなわけで。
その後傷が治るまで殆ど動かさせてもらえなかったよ。ずっとベットの上。精々トイレ行くときくらいじゃないかなぁ、歩いたの。』

「……恐っろしいな、そっちの世界は。」

身を撫でるようにしながら言うSionちゃんに、わかる、と返す。何でこんなに殺伐としてるんだろうか、怖くて怖くてたまらない。

『ま、まぁこれは極端な話だけどさ！普段も中々凄いよ？ちょっと具合悪いって言ったらすぐ寝室に入れられて治るまで付きっ切りだし、一緒に住んでるからさ、私が基本的に家事とかしてるんだけど包丁で指切った程度でやめさせられるからね。

過保護っていうか…何となくフリスクは依存気味なんだ。ほら、外があぁだからさ、拠り所は失いたくないんだと思う。』

「頼られんの、嫌じゃないのか。」

嫌じゃないのか？と聞いてくるSionちゃん。確かにまあまあ面倒臭い。指切った程度で大事にされるのはかなり面倒くさい。
…でも

『…嫌じゃないんだよね、不思議なことに。
それにさ、頼られてるってことは、フリスクの事を支えられてるって事じゃん？私でもフリスクを支えられるなら、もうそれでいいかなぁって。』

危険意識が低いだろうか。それでも、何もできない私でも、少しでも支えられていると思うと殆どどうでもよくなってしまう。
私も依存してるのかなぁ、なんてぼんやりと考えた。

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