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ミルクと珈琲 ページ22

「─気がついたか?」

目を覚ますと、私は作業をしていた部屋の
ソファーの上で横たわっていた。
赤々と燃える暖炉の中で
ぱち、と薪がはじけた音が響く。

「まだ1日も経ってない。
だからそんな深刻そうな顔するなよ。」

湯気立つマグカップを片手に
Sansが此方へと近付いてきた。

「アメリア達に報告──」

「報告ならFriskに任せた。
お前さんは大人しくしてろ。」

言葉の上から言葉を遮ってSansは続けた。
僅かに開いた窓の隙間から流れ込んできた
夜の空気にぞくりと背筋が震えた。

「…あぁ、寒いのか。
コレ飲んで待ってな。閉めてくるから。」

私にマグカップを渡すと、
スリッパでぱたぱたと足音を立て
窓を閉めに行ったSans。

カップを包み込むようにして持ち、口に運ぶ。
ミルクの温かさが全身に染み渡っていくみたいで
身体の強張りが幾らか解けていった。

「─これ、好きなヤツだ。
覚えててくれたの、意外だな。」

「あのクソ親父じゃあるまいし。
俺、まだそんな年齢じゃないぜ?」

Sansは珈琲を飲みながら
いつものようにおどけた調子で笑った。
緊張が解けると同時に、また眠気が襲ってくる。

「…まだ疲れてんだろ。もう少し寝とけ。
どうせここからは出られないさ。」

部屋の壁をコンコンと叩くSansに何故だと問えば
Charaに休ませてと頼まれていると言った。
成る程、そりゃ従うしか無さそうだね。

「本当の自分を出した方がもっと楽になれるぜ?」

声のトーンは低いが、穏やかだ。
然り気無く、心配してくれているのだろうか。

「…これでいいのさ。この位が丁度良い。
元々の()じゃ、
きっとアンタらを傷付けちまうからな。
…少し押さえた口調じゃねぇと。」

いつかの()の口調で話せば
Sansはそっちの方がお前さんも楽だろうに…
なんて、ぼやいていた。
今更こんな口調で話すなんて、
変に見られるだけだしな。デメリットが大半だ。

「…少し寝る。アメリア達に…
──よろしく伝えといてくれな。」

「あぁ、任せとけ。」

くしゃりと頭を撫で、
部屋から出ていくSansの背を見る。

甘えは人を腐らせるから、嫌いだけど…
たまにはこんな甘えもいいのかもしれない。

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なぎ(プロフ) - 零ノ花さん» 熊本!盲点でした、今度行った時食べてみます! (2019年8月6日 1時) (レス) id: 3e76a70370 (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - なぎさん» おや?九州の醤油をご賞味ありますか?経験談ですが熊本の醤油はかなり甘めですよ。行く機会があればお試し下さい。コメントありがとうございます! (2019年8月6日 0時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
カマ猫(プロフ) - なぎさん» しまった隙を与えちゃった!へぇ、好みに別れるんですね〜。甘党な私ならワンチャンあるかな…?教えて頂きありがとうございます! (2019年8月5日 22時) (レス) id: 6d716ce25d (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - カマ猫さん» あー・・・味の好みは人によるので、色々です。九州の刺身醤油はかなり甘いですよ、私は好きですけど祖父は嫌いらしいです。(隙自語) (2019年8月5日 22時) (レス) id: 3e76a70370 (このIDを非表示/違反報告)
カマ猫(プロフ) - なぎさん» マジですか!?私食べた事ないんですよね…甘い醤油。四国にいる従姉妹に聞いたら不味いって言うんで不味い物だと思ってたんですけど、その辺しっかり舌に合うよう調整されてるんですかね…?コメントありがとうございます! (2019年8月5日 22時) (レス) id: 6d716ce25d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カマ猫 x他1人 | 作成日時:2019年7月24日 23時

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