キンプリの紅一点の兄は国民的アイドル！？

異変 ページ34

廉side

少し前から

Aの様子がおかしい

話しかけても上の空だし

何かに怯えてるような

そんな感じ

ずっとスマホを見て

ビクビクしてる

「なあ、A。ちょっとええか？」

『ど、どうしたの？』

「最近おかしいで、A」

『そんなことないよ？』

「何にそんな怯えてるん？何をそんなに怖がっとるん？」

『なんでもない…』

「なんでもなくないやろ」

『廉にはわかんないよ…』

「なんで相談してくれないん？そんなに俺って頼りないん？」

『違う…違うの…』

「なら」

『でも言えないよ…言ったらみんな離れてっちゃうもん…』

「俺たちの絆はそんな脆くないやろ？やから大丈夫。ホンマに辛くなったら言うてな？」

『ありがとう…ありがとう、廉…』

何回も

"ありがとう"

そう言って涙ぐむA

何かあったのは明らかで

それでも

こんな時でも

こんな時だからこそ

辛い時は

俺を1番に頼ってくれんかな？

そう思ってる俺がどこかにおった

少しでも

俺を意識してくれるんやったら

好きになってくれるんやったら

いや、

そんなことやないか

俺は

ただ、Aのそばにいたい。

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