４話 ページ5
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『可憐な少女、ですか。太宰さんがそう思うならそんなんでしょうけど、残念乍それは太宰さんの中でだけなので、早めにお引き取り願います』
こちらを見て来る太宰さんの前をまるで他人かのように素通りする。もう何度もして来た事だ。罪悪感も何も無い。
太「釣れないねぇ。同じような言葉を掛けると毎回明ら様に態度が変わるね」
『そりゃ気分が悪くなりますからね』
“可憐な”という部分は知らないが、少なくとも、“少女”と云うのは強ち間違ってわいない。僕は、普段から男のような格好をして、男のような振る舞いをして、男のようなフリをしているただの女なのだから。探偵社内でそれに気付いているのは乱歩さんと太宰さんの二人だけ。
太「あ、私日向ちゃんが綺麗なワンピースを着ているところとか見てみたいなぁ」
『妄想の中だけで御自由にどうぞ』
毎日のように二人だけになった時にはこのような会話を繰り広げる。何故一々相手にするのかと思われるかもしれないが、そうしないと反応しないのを良い事に好き勝手し出すのだ。
『…今日は居ないか……』
帰り道の途中にある見慣れた公園。いつもならここに“あの人”が居る筈なのだけれど、今日は居ないみたいだ。
太「いつもは誰か居るのかい？」
『ええ。今日は居ないみたいです』
何も無いようなフリをしてまたスタスタと歩き出す。そこから先刻のように他愛のない下らない話をし乍歩けば、いつの間にか自宅の前。
『じゃあ、送ってくれてありがとうございます。また明日』
太「いいえぇ。おやすみ」
現れた時のように、ヒラヒラと手を振り乍去って行く太宰さん。振り返り扉を開ければ飛び付いてくる何か大きいの。来てしまったか…。毎月恒例のアレが。
『ただいま、翔太。甘えたいのはわかったからまず座らせて。疲れた』
幼馴染みで、同じ家に住んでる天宮 翔太。今は思いっ切り抱き着かれている。
天「A〜おかえりぃ〜〜」
そして今は月に一回来る謎の超デレ期。どうやら今日はその日らしい。何とか抱き着かれ乍も歩いてリビングに辿り着く。
天「A〜。僕、Aの歌が聴きたい」
『もう九時だから、今からはご近所迷惑でしょ。また明日ね』
オネダリだって、頭を撫で乍宥めれば直ぐ収まる。巻き付いた手を離してくれることは無いが。
天「僕ね、今日はライブのリハいっぱい頑張ったんだよ？」
『そっか。偉かったね。お疲れ様』
天「えへへ」
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カカオ(プロフ) - のぞみさん» 完全に私のミスです！すみません！指摘ありがとうございます<(_ _)> (2018年3月30日 12時) (
レス) id: 7e8bdd89ef (このIDを非表示/違反報告)
のぞみ(プロフ) - 質問何ですが、乱歩さんは東北に出張中なのに何故探偵社で駄菓子をねだる声が聞こえたのでしょうか？突然すいません。 (2018年3月30日 0時) (レス) id: 806abc4e81 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ(プロフ) - 弓月さん» ありがとうございます！期待に添えるよう頑張ります！ (2018年3月25日 10時) (レス) id: 7e8bdd89ef (このIDを非表示/違反報告)
弓月(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年3月24日 14時) (レス) id: 32509f2cb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カカオ | 作成日時：2018年3月24日 13時
