検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:34,064 hit

許しの話《kt》 ページ12

...と...ま。...い...さま。

圭人様!!

遠くで微かに声が聞こえた。
すると鮮明に名前を聞こえ、ガバッと目を覚ました。

大「お食事の時間ですよ」

俺が目を覚ましたのを確認すればニッコリと俺の横で微笑んでいた。

どうやらかなり寝ていたらしい。

圭「ご飯かぁ...」

先程山ちゃんと言い合いになってしまった為少々気まずく、足が重い。

お腹は空いたものの顔を合わせずらく、眉間にシワを寄せていれば手に温もりを感じた。

そっと目を移すと、どうやら大ちゃんが察して俺の手を握ってくれているようだ。

昔から大ちゃんは手を握って歩いてくれたりしていたからか温かくとても安心する。

大「大丈夫ですよ。ちゃんと話してみましょう」

そう優しく微笑んでくれれば、少し勇気が湧いてきた。

キュッと少し力を込めて握れば、立ち上がって食卓に向かった。

ドアを開ければやはりブスっとした山ちゃんが待ってるわけで。

でも俺は大ちゃんの手を握りながら席についた。

食卓に並べられた御飯はどれも美味しそうだ。
何だかそれが悔しい。

圭「いただきます」

俺は両手を合わせれば、スプーンを持ち上げ、スープを一口掬い、口に入れた。
南瓜の甘みが口にいっぱい広がり、やはり山ちゃんの料理は美味しい。

でも

圭「や...山ちゃん。そんな見られると食べにくいんだけど」

さっきから前で熱い視線を送ってくる相手がきになって仕方が無い。

頬杖をつきながら

山「俺は許したわけじゃないからな。」

の一点張りだった。

圭「別に許してもらわなくてもいいし。」

山「だ〜めだ。なにか起きてからじゃ遅いんだぞ。」

圭「別に大丈夫だし!!」

山「お前のどこが大丈夫なんだよ。」

圭「酷いよ山ちゃん!」

食卓でも言い合いが発生したからか

大「あ〜!もう!山田は過保護過ぎ!!」

と大きな声で叫びだした。

山ちゃんは溜息をつけば、

山「...わかったよ。」

圭「山ちゃんすき〜!」

山「引っ付くな!気持ち悪ぃ!!」

普段絶対に折れない山ちゃんから許しをもらい、あまりの嬉しさに抱きつけば悪態を吐いてきた。

でも、いつでも俺の事を優先してくれる山ちゃんは誰よりも優しい。

大ちゃんだって、いつでも俺の味方で居てくれる。

その嬉しさと暖かさに浸っているからか、隣で離れろと騒ぐ山ちゃんの声が遠くに聞こえた。


----------------------------

長くなりました...次こそは光君登場します!
評価やコメント、引き続きこの話を宜しくお願いします!

冷えた話→←心の鍵の話《ar》



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (40 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
83人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミミズク(プロフ) - nekoさん» わ~!有難うございます!!そう言ってもらえるのが一番嬉しいです!!これからも更新頑張ります^^* (2017年8月11日 9時) (レス) id: 40817227f9 (このIDを非表示/違反報告)
neko - この作品、好きですーー! (2017年8月9日 11時) (レス) id: 2adefd97cb (このIDを非表示/違反報告)
neko - 更新頑張ってください! (2017年8月9日 11時) (レス) id: 2adefd97cb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミミズク | 作成日時:2017年7月28日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。