金髪美女の海賊 3

航海110日目 ページ35

side sakata


うら子、さか子、せん子の手によって島民が倒れて行く

ただ…悲しいだとか、止めろだとかそう言った感情は出てこなかった

(小さい時お世話になったはずやのに…)

なんなら体が思うように動けたならうら子達に加勢したいくらいだ

さ「さかたん、そこどいてや」
う「浦田もよ」

そうしたいのは山々なんやけど
体も口も言う事聞かんねん

坂「邪魔はさせへん」
浦「殺、す」
う「何も聞いちゃいなさそうね」
さ「そんな…」

２人共悲しそうな顔して武器を構えている
今の俺らは2人には敵わない
殺られると分かっているのに向かっていく
なんて馬鹿なことしてるんだと自分でも思う

坂「殺、す」ﾀｯ
浦「愛奈の為…」ﾀﾀｯ

勢い良く飛び掛り剣を振りかざす
2人はそれを避けそれぞれ臨戦態勢をとる

しかし、何かに気付いたのか焦りだした

さ「あ！？」
う「愛奈！待ちなさい！！」

どうやら、愛奈が俺らを囮に逃げ出したらしく焦って追おうとしている
しかし、俺らが阻止している為進めない

う「あーもう！邪魔よ！」
さ「お願いやから退いてや！！」

そんな事言っても体が言う事聞かんのでしょうが無い

その間にも愛奈はどんどん離れていく

このまま逃げるんか…

『利用するだけしてポイ捨てはあかんよなぁ愛奈ちゃん？』ﾊﾞｧﾝ
う「せん子！ナイス！！」
さ「おおー！バッチリ足に当たっとるよ！」

島民を倒し切ったらしいせん子がライフルを構えていた
遠くでは愛奈の声にならない悲鳴が上がっている

それでも変わらず攻撃をしようとする俺らをうら子とさか子に任せ、せん子は1人愛奈に近付いていく

愛「あ…あぁ…」
『仲間を見捨てるなんて酷いよねぇ』ﾆｺｯ
愛「ヒッ…」
『そんなに怖がらんでもええやん、ね？』

ここまで殺気が伝わってくる
それで怖がるなと言うのが無理な話だと思うが…

愛「あぁ…ゆ、許して…」
『許して、ねぇ。海賊に喧嘩売るんやし命の覚悟しとるはずやろ？』
愛「嫌！そんな覚悟してない！何でよ！？今迄失敗したこと無かったのに！！」

急にヒステリックに叫び始めた
そんな様子を引き気味にせん子が見ている

『うっさい』ﾊﾞﾝｯﾊﾞﾝｯ
愛「きゃああああ！！」

今度は2発愛奈の頬を掠めて地面に撃ち込まれた
愛奈にしてみれば恐ろしくて堪らないだろう

うら子とさか子もその様子を苦笑いしながら見ている
勿論俺らの相手をしながら





To Be Continued

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