金髪美女の海賊 3

航海92日目 ページ16

side shima


―4日後―

毒が船内に充満し頭が可笑しくなった船員達のしま子とせん子への度を越した悪戯が増えた

毒状態の奴らの行動に対処できない程2人は弱くない
あっさりと躱し無視をする

唯、回数が多い
2人は苛立ちいつ誰を殺しても可笑しくない殺気を纏っている
それにうらさん達は気付かない

現に今も

浦「…」ザバッ
『下らん事すんなや、鬱陶しい』
し「分かり易い悪戯やなぁ」
浦「ﾁｯ」

この通りだ
失敗すればする程回数が増える

あ、またや

坂「おりゃっ…！」ﾋｭﾝ
『ﾁｯ…足が滑ったぁああ！』ﾄﾞｽｯ
坂「がっ！」
し「おー、クリーンヒットやな」

今、坂田が木刀をせん子へ振り下ろしたんやけど、見事に避けられ蹴りを入れられた

2人のストレスが溜まりすぎてうら子との約束を忘れ、返り討ちにしとるし…

いったそ〜

う「あーぁ、思いっきり蹴っちゃって…」
さ「ええんちゃう？あんな殺気放っとる人にちょっかい出しとる奴が悪いわ」
莉「素人の私から見てもヤバいって分かるんだけどね…」

うら子、さか子、莉奈ちゃんは3人で行動している
しま子とせん子は態と俺含め4人から距離を置き船員達の注意を俺らに向けんように行動しとる

その為最近はしま子とせん子とは話していない

隣を見ると心配そうに2人を見るさか子と莉奈ちゃん、そして悔しそうに顔を歪ませるうら子
3人も解毒剤の改良に時間がかかっていて寝不足気味だ目下に隈が出来ている

5人とも無理しているのは明らかだ

なのに俺は船員達と過ごし笑って普通に寝て…
何もしていないのと同じだ…

う「それでいいのよ、あんたは」
島「ッ…声に出てた？」
う「声には出てないけどそういう顔をしてた」
島「けど、まじで俺何もしてねぇんだけど」

いいのかよ？と聞こうとしたがそれはさか子に遮られた

さ「まーしぃはさ、どっちの味方もしなあかん。やでそれでええんよ。」
島「…そっか」

どっちの味方もする…ね

俺はどっちも大切だ、毒状態で馬鹿になってても簡単に割り切る事は出来ない
けど、今しま子達に対する態度を許すことも出来ない

唯、曖昧なだけだ

島「ごめんな」
さ「ん？ええんよ。いつものまーしぃで」

優柔不断で、割り切る事ができんくてごめん
何もできんくてほんまごめん

この時俺は謝る事しかできなかった

もっとできることがあったはずなのに…





To Be Continued

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