怪盗ジョーカー〜心を失ったドールを救え！2〜

つきることのない人形 ページ38

『ストーン、裏切ったか。所詮はアイリスと同じだな。さっさと処分しておけばよかった。』
それはマルクスだった。
全員それぞれの武器を構えたりして、攻撃体制を整える。
「お前が部下に信用されるようなヤツじゃないからだろ？俺だってあんたみたいな主人だったら即裏切るね」
ジョーカーが鼻で笑って言った。
『ストーンだけじゃない。お前らはストーンを助けた。裏切り者と大差ない。すぐにでも裁きを下す』
マルクスがスイッチを押すとクイーンが切り裂いた扉があった場所に、たくさんの人形が現れた。
「くっ...」
「あれだけ倒したのにまだ人形がいたのか...」
「何体来ても同じよ！私の剣の錆びになりなさい！」
クイーンがアイリスを人形の手の届かないところに置き、剣を振り回して叩き落としていく。
「ブラッディレイン！」
「えぇいっ！」
しかし次から次へと人形が現れ、きりがない。
人形がストーンに近づいていく。
しかしストーンは下を向いていて気づいていない。
『...』
「ストーン！？お前なにぼーっとしてんだよっ！」
ジョーカーがすかさずトランプで叩く。
『...このままじゃ、負ける』
「...え？諦めちゃダメっスよ！ストーンさん！？」
『違う...諦めて、ない。１つだけ方法があるの。ジョーカー、お願い...』
ストーンはジョーカーにだけ聞こえるように言った。
ジョーカーは叫んだ。
「皆一旦下がれ！」
「え？」
ジョーカーはトランプを構える。
皆が飛び退いた瞬間、
「ストレートフラッシュ！」
ピカァァァッ
クイーン達は腕をかざして光を見ないようにする。
そして光が消えたあと、またジョーカーは普通に動き始める。
「え？どういうこと？」
「なにか...策があるのか？」
クイーンとスペードは変わったところがないか見渡したが、全く先ほどと変わっていない。
「ジョーカーさん？」
「考えがあるんだよ、皆、また戦ってくれ！」

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