【企画小説】頂戴しに参りました

十七話 ページ18

「みんな、乗船券はちゃんと持ってるわね？」
「はーい！」

リーダーであるはる姐とその他の団員が、まるで修学旅行中の先生と生徒たちのようになっている。


今日は、待ちに待った旅行当日。豪華客船に全員ご招待なんてとんでもない代物を当てたものだ。晴天の空の下、船に揃って全員で乗り込む。響は今にも走り出しそうな勢いだ。

「俺、船初めて乗るぜ！」
「船は久しぶりですの〜、この風が心地いい」
「泉、船乗ったことあるのか？」
「昔家族で、クルーズ旅行をしたことがありますのよ。怪盗団のみんなとも旅行出来るなんて嬉しい限りですわ」
「あぁ、俺も嬉しいぜ！」

はしゃぐ2人を見て、怜奈が声をかける。

「2人とも、はしゃぎすぎると船酔いするよ」
「旅行先で素敵な女の子との出会いがあるといいな〜」
「お前は、ほんとブレないな」
「俺は俺らしく楽しませてもらうよ。それと、その男が寄り付かなそうな態度、改めたら？」
「はぁ！？余計なお世話だっつーの」
「まあ俺は嫌いじゃないさ」


船は夏の地方に向けて出航した。青い空、白い雲。大海原をサンサンと照らす太陽。絶好のクルーズ日和だ。

怪盗団一同の旅行が幕を開けるのだった。


【日付】
4/10
【作者名】
つゆゆ


◇

薫さんがナンパするシーンが読みたいつゆゆがお送りしました！笑

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