Hope..473 ページ23
〜 海人side 〜
沙「…Aさ、」
いきなりのAちゃんという発言に
思わず俺はドキッとなる。
沙「前に朱莉ちゃんに会ったらしいよ」
海「え、朱莉？」
なんで、そこで朱莉の名前が…？
俺の頭の上には？？だらけ。
沙「言ってないってさ。クリスマスの件」
海「そう、なんだ…」
確かに、あれから俺も朱莉とは何度か直接
会ってたりしてるけど…
クリスマスでの事は言えてはいない。
それはAちゃんも同じことで、言ってないんだ…
沙「ねぇ…本当にこのままで、いるつもりなの？」
海「……」
沙「早くしなきゃ…手遅れになるよ」
伊藤は独り言のようにボソッと呟く。
そんな伊藤に、俺は聞き取れなくて聞き返した。
海「なんて？どういうこと？」
沙「私が言いたいのは、逃げてばかりじゃ何も解決すら、ならないってことだよ」
海「…それは、」
沙「それに海人くん、忘れてないよね？」
海「…？」
沙「デビュー日…5月の誕生日…Aの」
海「…あっ！」
伊藤に言われて俺は咄嗟に思い出した。
そうじゃん…
23日は…Aちゃんの誕生日じゃん…
すっかり忘れていた俺に
やっぱりか…と、小さく呟きながら、呆れるように苦笑いをする伊藤。
やらかした…いや、本当に…
沙「誕生日とデビュー日の今年は…」
すると、伊藤の顔つきが少し変わった気がした。
なんでそんな悲しそうな顔を…
沙「お祝いできるのが無理だとしても、クリスマス前の2人に…元通りになるといいね」
海「え、それってどういうk..「じゃあね」
そう言うと、伊藤は行ってしまった。
……いや、俺が聞き返したの完全に無視したよね？
まぁ…これだけはわかるけど。
伊藤は俺に、早くしろって言いたいんだよね？
最後まではっきりとした “ 答え ” は言わないけど
自分で見つけろって事かもしれない。
だけど…
「お祝いできるのが無理だとしても」…って、
どういうことだろう…
今年はデビュー日と共に、Aちゃんの誕生日も一緒に祝えるはずなのに…
なんで…？
海「意味わかんない…」
.
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作者名：みゅぷ〜ま | 作成日時：2019年4月11日 22時
