第10話:ピエロ ページ11
「しーーっ!!あんまり大きな声で言うと彼女達に聞こえちゃうよ…!
もし変に思われたら…。今度はノブユキ君が目を付けられちゃうかも…」
「目を付けられる…?どういうこと?」
『…あまり大きな声では言えないんだけど…彼女達はなんというか…仲間意識が高すぎるんだよ
だから、たまに標的を作って、グループ皆で…』
私が言葉を濁すとノブユキは
「いじめとか?」
「しーーっ!だから聞こえちゃうってば!!」
『私が濁した意味がないじゃん…』
「ごめんごめん…」
『…あの人達が原因で学校に来なくなった子もいるし…』
「噂じゃ…その…自 殺しちゃったみたいなの…。
だからノブユキ君も気をつけなきゃダメだよ…!」
「う、うん…ありがとう…」
キーンコーンカーンコーン
『あ、チャイム鳴った』
「席につかなくちゃ」
そして放課後__
「さてさて、今日のオカルト部の活動はどうしましょうか?」
『…?シロウ、今日からテスト期間で部活は中止だよ?』
「えぇっ!?そうなんですか…?テスト期間は中止だなんて…初めて知りました…」
「1年の頃からずっとだろ?何で知らねぇんだよ…」
「し、しかし…またドッペルゲンガー事件が起きたらどうするんですか?
僕達はいつでも対処できるようにしておかないと…」
シロウがそんな言い訳じみた事を言うのではっきり言ってみた
『…そんな事言って、テスト勉強したくないだけでしょ』
「そ、そんな訳ないじゃないですかぁ…」
シロウはそう言いながらピアスを触った
…嘘だな
「図星だな、シロウの誤魔化す時の癖が出てるぜ?」
「癖?」
『シロウがピアスを触る時は嘘をついてる時なの』
「Aさん…!変なこと教えないで下さい…!」
「逆にAが首の後ろの方を触ってる時は怒ってる時だから♪覚えておいた方がいいぜ♪」
『何で私の癖まで教えるの?!』
完全な飛び火じゃん…!
その時だった
ピロン…
「…?なんでしょう」
「クラスのSNSグループに送られてきたな」
「…ピエロ?」
「キャハハ…♪︎これはお前らへの復讐だ…」
『復讐…?』
「…ねぇ、この後ろ見て…誰か縛られてない?」
本当だ…これは…
「この縛られてるのって…ウサギ…!?」
アンさんが屋上へ走っていった
「僕達も追いかけましょう!」
シロウの声でみんな走って屋上へ向かった
「ウサギ…!」
屋上のドアを開けるとそこには…
「あれ…?誰も居ない…?」
誰もいなかった
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作者名:朧月夜 | 作成日時:2021年5月2日 22時