本心を ページ33
ケータ「ただいま！」
A「お帰り！」
お互い笑顔で、挨拶を交わす
ケータ「あれ？部屋が綺麗になってる？」
A「うん。何もすることなかったから、ちょっと掃除した。勝手に物いじってごめん…」
ケータ「ううん！俺全然掃除しないからさ…ありがとう！」
A「喜んでもらえたなら良かった」
本当にやった甲斐があった
A「…あ、そうだ。朝オロチが来てさ、伝言預かってる？」
ケータ「オロチが？どんな？」
A「最近悪い妖怪が増えてるから、気を付けろって。まあケータは強いから、大丈夫だと思うけど…」
ケータ「そっかあ…じゃあ無闇に外に出ない方がいいかも」
A「うん。ケータに何かあったら嫌だし…」
ケータ「え？」
A「いや…だってケータに何かあったら、友達とか家族とか悲しむでしょ？」
ケータ「悲しんでくれるのかなあ…」
A「絶対悲しんでくれるよ。友達はともかく、家族は血の繋がった息子だよ？」
ケータ「まあそうだけど…Aは悲しんでくれる人がいる？」
A「私は…」
私は気づいたら一人だった
家族も友達も、大切な人は居たことがなかった
A「…いないよ。いつも一人だったから」
私はへらりと笑う
ケータ「…無理して笑わなくてもいいよ。誤魔化したら、余計に辛くなるから」
ケータは私の頭を撫でた
A「っ…！！」
その瞬間、私の何かが溢れ出した
誰も気づいてくれなかった
どんな事を言われようと、ずっと笑って誤魔化してきた
笑顔の仮面を貼り付けてきた
それなのに、ケータは
出会って数週間なのに
私の本心を、見抜いてくれた
A「っ…！！ううっ…！あぁ…っ！」
大粒の涙を流しながら、嗚咽を漏らす
ケータ「…大丈夫。Aが死んだら、俺が悲しむから」
ケータは私の身体を抱き寄せる
その小さな体で、私の身体を支えてくれた
「やっぱり私はケータが好き」
心で感じた言葉
どうして気づいてしまったんだ
分かってしまったら、もう後戻りはできない
それでも、それでも
A「(それでも私は、ケータを感じていたい…！)」
私はケータの胸で、赤子のようにずっと泣き続けた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 28人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リリィ(プロフ) - みたらしさん» みたらしさん、ありがとうございます！分かりました！！大分遅いですが、付け足しますね！教えてくださってありがとうございますっ！！(*^^*) (2021年2月28日 19時) (
レス) id: 435fa9fdac (このIDを非表示/違反報告)
リリィ(プロフ) - Hika316さん» Hikaさん、返信遅くなって本当にすみません！ありがとうございます！！楽しんでいただけて何よりです！！！(*´▽`人) (2021年2月28日 19時) (レス) id: 435fa9fdac (このIDを非表示/違反報告)
みたらし - とてもおもしろいです！Y学園のほうを見ていて、こっちも気になって見にきました！あと、質問なんですけど夢主ちゃんってどれくらいの身長ですか？例えば〇〇よりも高いとか、同じくらいとか…教えてもらえると嬉しいです♪←長文失礼しました (2020年8月28日 0時) (レス) id: 09e3f2aace (このIDを非表示/違反報告)
Hika316(プロフ) - シャドウサイドいいですよね！とても楽しく読ませてもらいました (2020年8月17日 12時) (レス) id: 364d48ab90 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
