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「あれれ、もう二人だけ？…あぁ、違うね。
もう一人は使い物にならなさそうだ」
きょとんとした顔を意地悪く浮かべたジルは、
そう言って首を傾げる。
…急所を的確に狙ってきたナイフ使いの一人と、
俺が腹を撃った事の痛みで苦しんでいるもう一人の男。
……確かに、使い物にはなりそうにねぇな。
ギリッとナイフ使いが歯軋りをする音が聞こえると、
ジルはニッコリ微笑んで剣を持ち上げる。
「潜入してきたのは、君達だけかい？」
コツ、コツ、と。
ブーツが床を踏む音が聞こえる。
…動かない敵二人を見ながら、投げたナイフを回収する。
頭が一瞬ナイフについてきて浮かび、ゴトンと重力に従い落ちる。結構深く刺さったらしい。即死できたなら何よりだが。
「…君は仲間想いみたいだね」
口を開かないナイフ使いはもう自分が敵わない事を悟っているらしく、…手負いの仲間の前に立ち塞がっている。
…確かに、俺が追撃しようとした時助けたのも此奴だな。
「情報を売らないならもう良いや、＿＿＿＿＿A」
「…へーい」
ニッコリと、浮かべていた笑みを無に帰して言うジル。
…敵なら容赦はしない。それは軍人として大事な心だ。
銃を手に取り、眉間を狙う。
「(悪いな)」
死ぬのが怖いのかナイフを握る手を固く握ったまま目を瞑ったソイツを撃ち抜けば、直ぐに床に座り込む奴も撃つ。
ドサリ
二人分の倒れ伏す音を聞いて、銃を下ろす。
…ジルを見れば目を伏せていて。
「…時間を取られたね」
「…お前が参加してくれればもっと早く終わってたんだけどな？」
「さぁ、休んでる暇なんて無いよ」
「……」
逃げたなコイツ。
だが言っている事は正しいので、俺は深く溜め息を吐き、
幹部が集合する部屋へと駆けた。
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すみれいん(プロフ) - 構えていなかった為、まさかWrの国の方達がそうなると思っておらず、最初の2人でまじか…まじか……となり、続編に行く前にはティッシュを片手に持っていました。ありがとうございました！ (2020年11月1日 14時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
仰げば尊死 - 今後にきたいしてます (2020年6月1日 22時) (レス) id: d6069bd4ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ショイ太郎 | 作成日時：2020年5月20日 9時
