あなたの幸せのために

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慎side


次の日メンバー全員で取材。
また翔平さんが来てない



陣｢また翔平！ほんま今日という今日は許さへん！｣

昂秀｢俺早めに来て良かった〜｣

相変わらずうるさい楽屋だ〜って思ってた時





バァンッ


陣｢翔平！今日という今日は許さへんからな！ほんで静かにドア開けぇ！｣


いつもならここでスライディング土下座で
謝る翔平さんなのに、



息を切らして、キツそうに呼吸してる珍しい
翔平さん




それに思い詰めた顔してる。






健太｢え、そこまでギリギリで家出たの？｣



健太さんが場を和ますために言ったのか、
がちで聞いたのか、分からない。


まぁ健太さんのことだから何も考えて無いんだろうけど←え、慎っちゃん？by健太





けどただならない雰囲気を感じた。






慎｢翔平さん、何かあったんすか？｣





そう言ったら、目に涙を貯めて、泣きそうな顔で、震えた声で、





翔平｢Aが、Aが、いなくなった｣





そう言って翔平さんは膝から崩れ落ちた。


そして、声を殺して泣き始めた。





あの騒がしかった楽屋もありえないぐらい静かで、さすがに陣さんも怒るのもやめていた。





壱馬さんがすぐに寄り添い翔平さんを椅子に座らせる。






壱馬｢落ち着いた？｣

翔平｢はい、すいません｣

陣｢Aちゃんが出ていったってどういうことや？｣

翔平｢昨日仕事が終わって家に帰ったらいなくて、Aの荷物が何も無くて、連絡もつかなくて、机にこれだけがあって、｣




そう言って見せたのはAさんの字で
書かれた置き手紙。




“さようなら。翔平”






その一言。なぜかAさんらしさを感じる。



翔平さんはAさんのことを探しに行って、
心配で寝れなかったらしい。




昨日のことを思い出した。
昨日のモヤモヤが何かわかった。




バイバイって言ったAさん。


その後には必ず100%って言っていいほど

“またね”

って言うのに言わなかった。




それはもう翔平さんにも僕らにも会わないことを示してるってわかった。




なんで昨日追いかけなかったんだよ、
昨日の自分を責める。





何故か分からないけど、Aさんに会ったことを誰にも言いたくなくて黙った。









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