ゲーム実況で証明を！

１０話 ページ12

ザク「霜藤木！」

耳元で呼ばれ、目を見開いた。
ゆっくりと体を起こすと、まだ先程の廊下にいる。

『ったた‥えーと、何が起こってたの‥？』

隣には鬼ヶ崎さんも倒れてる。
忍霧さんが呼びかけると、すぐに目を覚ました。

カイ「‥‥‥今、俺どうなってた‥？」

ザク「二人とも、数秒気を失っていた。あの生き物のせいだ。」

忍霧さんが視線を向けた先には、キーキーと鳴くパカメラが。
相変わらずキモいなこれ。

パカ「なにが見えました？」

カイ「『‥？』」

パカ「先程説明を省きましたが、このパカメラストロボ機能もございます。
　 光を直視したものを一時的に気絶させ、「悪夢」を見せるとか」

カイ「‥悪夢？」

『あれが‥夢‥‥‥？』

思い出そうとした瞬間、頭がズキッと痛んだ。

『っ‥‥‥』

パカ「なにやら夢うつつのご様子。
　 ご安心を。これより先は現実です。」

コツコツとゆっくり近づいてくる。
やっばい意外と怒ってた‥？早く逃げないと‥‥



ｺﾝｺﾝ



ん？

音のした方を見ると、忍霧さんが発煙筒を片手に合図をしてきた。

‥ああ〜そういうこと‥‥
楽しそう‥

忍霧さんはそれをｺﾞｯと落とした。
すぐさまﾌﾞｼｭｳｳと煙が出、ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘと鳴り響く警報音。

パカ「おや…逃げますか。ワタクシこう見えて、鬼ごっこ大好きっこでございます」

　アルパカがそう言ったのに、訳もわからず腹が立った。
ただ、そんなことを言えないように口を塞いでやる、そう思った時には行動していた。

　とりあえず一発ぶん殴ってやろ。んで、鬼ヶ崎さんの刀も奪ってやろ。

　
　アルパカの背後に忍び寄り、右足を大きく振り上げて腹に蹴りを入れた。
そして鬼ヶ崎さんの刀をアルパカから引き離す。
よっしゃあ任務完了と思い後ろに後ずさる。と、そんな私と入れ違いに番傘を持った鬼ヶ崎さんが現れた。


カイ「独りでやってな」


ｺﾞｷﾝ



　彼も大きく番傘を振り上げ、アルパカの首目掛けて殴った。

　私の蹴りでは音もしなかったのに、さすが男子…骨折れたんじゃないかな…？
呑気にそんなことを思いつつ、忍霧さんと共にその場を離れる。

ザク「殺ったのか」

カイ「わからねェ。てごたえはあったが…」

　走りながら、軽くうしろを振り替える。
私自身も、絶対に殺ったと思ってた。
でも正確には折ったように見えただ。アルパカは、変な方向に曲がった首をｺﾞｷﾝと元に戻し、こちらを睨んだ。

１１話→←９話

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す