元エイリアの実験体は世界に羽ばたきます (ページ45)

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41.電話と怒りとページ45

『ふぅわー……』

虎丸のあのデレの可愛さというか破壊力というか、そんなものに浸りきっていた僕の口からとてつもなくだらしない声が出てくる。

自分でツッコミしたくなる。

Prrrrrr Prrrrrr

不意に、電話が鳴った。

画面には、｢一之瀬｣。

自分でも驚くべき速さで電話に出る。

『もしもしっ!?』

一｢やあ、久しぶり｣

一之瀬の落ち着いた声と、さっきの僕の慌てたような声との差が……

僕、落ち着きねえな…

『どした？』

一｢予選、第一試合に勝ったんだ!!!｣

『おお！良かったじゃん』

一｢うん!!嬉しいよ!!｣

あれ、今度はテンション低すぎたか？

やべ、調節の仕方がわからない。

誰か教えて。

『僕達も勝ったよ！』

一｢うん、見てたよ!!｣

…!!

…………僕、見てない…

『…』

だめだ言葉が続かん。

これは真実を言うべきなのかそれとも傷つけないように偽るべきか。

一｢見ててくれた？｣

(;ﾟДﾟ)

どうしようか…

『えっと、そのお……』

一｢(苦笑)｣

『大変申し訳ございませんでした』

次の試合は見よ。絶対に。(フラグ)

『次は見るから……多分』

一｢それ見ないやつ｣

『……そうそう！一之瀬もよく知ってる人とかもいてs』

一｢ねえ｣

セリフうううううううううううううううううううううううううううううう!!!?

一｢ちゃんと名前で呼んでよ｣

『ゔ……一哉』

そんな事かよ!!

そんな事の為に僕にセリフを遮るなんて((ry

一｢OK！じゃあね！｣

『は？』

ツーツーツー

なんだこのシュールな終わり方は。

吹雪｢Aちゃん！誰に電話してたの!?｣

『ぎゃあああああ!!あんたどっから出てきたの!?』

吹雪｢僕という男がいながら…｣

『いねーよ』

吹雪｢誰!?｣

吹雪がいきなり現れてそしていきなりキレた。

理不尽すぎだろ。

『……一哉』

吹雪｢？？｣

『一之瀬一哉』

吹雪｢うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!｣