元エイリアの実験体は世界に羽ばたきます (ページ16)

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14.疲労困憊ページ16

円｢はーっ……疲れたぁ…｣

練習後。

食堂に集まったみんなは、あの円堂が疲れたと弱音を吐く程疲労困憊していた。

緑｢まぁさか、練習がこんなにハードだなんてさー…｣

壁｢俺、もうクタクタっす…｣

土方｢オイオイ、お前ら、合宿は始まったばっかだぞ｣

みんな…というよりと机と一体化しそうになってるリュウジと椅子に寄りかかっている壁山を励ます土方も疲れているだろう。

『基山はまさか疲れたなんて言わないよね？

僕は全然疲れなかったし、基山はそんな僕に……ねえ？』

口だけで笑顔を作る。

誰が見ても作り笑顔だと、怖い笑顔だと思えるそれだ。

基｢えー、あ、あはは……そうだね、全然平気かなぁ？｣

目線を完全に泳がせながら基山が答える。

そんな僕と基山のやり取りをみて、リュウジは察したみたいだけど、僕の過去を全く知らない風丸と吹雪は、

風｢Aと基山に接点が…!？｣

吹雪｢ねえAちゃん、ヒロトくんがAちゃんに何したのか言おうか！

さあ吐け！楽になるぞ！｣

やめてくれ。

そんな空気を読んだのか、基山が円堂に問いかけた。

基｢円堂くんはどう思う？あの監督のこと。｣

基山の問いに、リュウジと同じように机に伏せていた円堂は顔を上げた。

円｢どうって……

そりゃ、確かにちょっと変わってるとは思うけど…いい、監督じゃないか！

思ったことをはっきり言ってくれるんだし！

きっと、俺達にはまだまだ足りないところがあるんだよ！世界を目指すためにはさ！｣

『…当たり前。

むしろ、僕たちはまだ紙切れなんだから足りないところしかないでしょ。』

鬼道｢いや…光野は充分世界レベルだと思うが…｣

基｢ああ、そう思うよ｣

あらま、なんて上手なお世辞←

『そうそう、なんかのお陰だよねー』

さっきのそれと同じような笑顔を作る。

基｢あはー……ね、緑川！｣←

いきなり会話を振られたリュウジは(当たり前だけど)慌てる。

緑｢え？いや、えっと…

あれはヒロトたちが悪いんじゃないの？｣

ほら！

『だってよ、どうするヒロトくん？』

基｢あ、初めて名前で呼んでくれた！呼び捨てでいいよ！｣

『お前頭のネジ数10個抜けてるだろ』

ズレてるなんてもんじゃない。

『キモい』

基｢(´・ω・｀)｣

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