タイヨウのはな。 (ページ30)

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Episode30 ページ30

あ、そっか、車…
けどバレたら写真撮られたらどうするの…?

「あ、Aちゃん今写真撮られたら
とか思ったやろ。
俺は俺でなんとかする、
春乃ちゃんがこんな具合悪いのに
電車で帰らせるなんて出来ん。」

「…わかった。
永瀬くんがそう言うなら、
送ってあげて。
私春乃と反対方向だし1人で帰る。
絶対神に誓って何もしないでね
春乃に手出したら許さないから」

「大丈夫やってそんなことせん
っていうかこんな弱ってる時に
手なんか出せんって」

春乃はもうほとんど永瀬くんに
もたれかかっていた。

いつのまにかドアマンが
車を前まで回していた。

同時にホテルのスタッフの人が
お水を持ってやってきた

やっぱVIP扱いなんだなぁ
高級ホテルは違うなぁ。

って庶民な考えが浮かぶ。

「じゃあ、春乃のこと頼んだよ」

「任しとき。
春乃ちゃん、ちゃんと家まで送り届けるからな」

永瀬くんは自分のジャケットを脱ぐと
助手席の春乃にそっとかけた。

ありゃモテるわ…笑

そう思いながら遠ざかる高級車を
見つめていた。

まぁ永瀬くんがあれだけ言うんだし
きっと大丈夫だよね。

私がまたきた道をまた歩き出すと、
後ろからグレーのスーツを着た
綺麗な女性に話しかけられた

「すみません、ちょっといいですか?」