タイヨウのはな。 (ページ12)

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Episode12 ページ12

Aちゃんが口を開いた瞬間
ガチャっと控え室のドアが開いた。

「え、永瀬くん…と、髙橋くん…
と、A？どういうこと？」
橋本さんだ。

「春乃…」

Aちゃん、親友のはずだよね？
この微妙な空気は何？

一緒にいるところ見られて気まずいのかな。
俺、Aちゃんのそんな表情みたくないよ。

「橋本さんですよね?
廉や僕らのこと応援してくれてるんですよね！
Aちゃんからききました、
ありがとうございます！」

「あ、まぁはい。」

え。廉のこと好きなんじゃないの。

「春乃…?なんかあった？」

「いやなんでもない！
どうしたらこんな組み合わせでここにいる訳⁈
Aなんの魔法使ったの⁈」

空気が戻る。

よかった。

「Aちゃんに今日海人がぶつかってしまって
それで、話してたら仲良くなって(笑)
橋本さんこれから撮影ですよね、また大学で。」

あぁ、廉ってほんとスマートだ。
でもそう言いながら橋本さんじゃなくて
最後はAちゃんを見ていた。

やっぱ俺、廉に先越されたような気がする。