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天性ノ弱虫 2 ページ4
傑side
ずっと前から思っていたことがある。
姿のない何かの声が、
時折頭の中で何かを言っている気がすること。
私が知らないだけで本当は、
私が救けた非術師は、呪術師を差別して
酷い扱いをしていたのではないだろうか。
私がそんな彼らを救けたことに
意味はあったのだろうか。
そう考え始めると、気が狂ってしまいそうになる。
心の中で揺れている感情が綺麗なのか、
将又汚いのかなんて私には分からないけれど。
どこに捨てることもできずに、同じところをずっと彷徨っている。
だから、心地良かったあの場所を棄ててまで、
自分の生きたい様に生きてゆくことを選んだ。
もう、君と笑い合えたあの日々に戻ることが、
絶対に叶わないとしても。
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作者名:Kai | 作成日時:2021年1月15日 17時