Kahlua and Milk (ページ15)

今日:48 hit、昨日:168 hit、合計:51,652 hit

☀︎やりたくないことページ15

HC「え、こんなにいらない」

「ママに言って」

妹から突然「今からとつるから」と連絡がきたのに気づかずに溜まりまくっていた資料を確認していたら、部屋の扉がいきなり開かれて実家(主に母)から渡されたのであろう大量の袋を抱えた妹が仁王立ちしていた。

全くなんのことか知らなくってとりあえず「何？」と声をかけると「未読無視ってまじで最悪だからね」とだけ言って応接用のソファに許可なく荷物と体をおろした。置いていたスマホに通知がきていたのは今から40分前で、にしても早すぎだろ、という言葉はぐっと飲み込んでおく。
久しぶりに実家に帰ったら色々貰った上に俺への分も押し付けられて不機嫌そうだったから。時計はもうすぐお昼休憩になりそうな時間で、これ奢りだな、と思いながら適当に近くにあった紙袋を開くと「こっち」と別のに取り替えられた。

HC「直接渡しにきたらいーじゃん」

「よく言うわ避けてるのはそっちでしょ」

HC「､､なんか言われた？」

「私はまだ。ヘチャンそろそろ聞いてくれないかな〜、バイママ」

地味に声色を真似て言ったそれは親子ってやっぱ似てんな、と思うとともにそのせいで言ってる姿を容易く想像できて気が重くなる。それが全面に出ていたのか「そんな顔するなら一回は受けろ」と、令嬢らしくもない汚い言葉を投げつけられた。仲介されてる立場も嫌なんだろう。でも嫌なものは嫌だからしょうがない。
今はまだ､､､と思いながら浮かんできたミルクティベージュのボブにまた複雑な気持ちを抱いた。

今ならジェノの気持ちがわかる。あのときはジェノに寄り添ってマッチングアプリなんか勧めたけど、今は自分がしたい気分だ。前まであった大量の連絡先は、互いの家に入り浸るようになったスアのおかげでいつのまにか減っていた。

「ねぇ、スマホ鳴らないの怖いよ。前は1秒に2件ぐらいできてたじゃん」

HC「それは誇張しすぎ」