【ヒロアカ】敵甘め短編集

＊ ページ4

まって、と私が言う前に

私の唇に荼毘さんのそれが重ねられる


「んっ…ふぁ…ん…」





長い。そろそろ息が。

視界が涙のせいでぼやける。

とんとん、覆いかぶさっている彼の胸を叩く。

もう無理、限界。

叩く力も無くなって彼のシャツをぎゅっ、と掴む



やっと荼毘さんが離れて、新鮮な空気が肺へと送られる

「はぁ……はあ……」

「こういうことだ。わかったか？

俺は、A以外のヤツなんか興味ねぇ。」

顔を近づけられて、耳元で




「A、愛してる。」

もう一度、唇が重なる

ぺろ、と唇を舐められて、反射的に口を少し開けてしまう。

その隙間から舌をねじ込まれる。

「んぁ…だび、さ……ふぁ…」

口内をぐちゃぐちゃにかき乱されて

彼が名残惜しそうに離れる

彼の喉がごくりと動いて

そんな姿も絵になるなぁ、なんて思ってしまう私は重症なのだろうか。

「きまぐれ、なんかじゃねぇ

お前は、どうなんだ？」




そんなの、もちろん




「すき、です

荼毘さんのことが、すき。」


彼がにやりと笑って

「なら…俺のモンになれ。」

2人の影が重なる。

それでも、《治崎廻 ビター》→←きまぐれ《荼毘　お砂糖4つ》

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