＊ ページ32
ﾄﾝﾄﾝ、
それから何分___いや何時間？経った頃。
部屋の扉がノックされる。
ノックをしたのは___
「A、居るか？」
今1番会いたくなかった、天蓋さん、らしかった。
いやだ
来ないで
思いなど通じない。
入るぞ、といった彼が扉を開ける。
まだ収まりきらない涙を拭う。
泣いている顔を見られたくなくて咄嗟に、顔を逸らす。
ただそれは少し、遅かったらしく。
私の顔を見た天蓋さんがどうした、と、こう言って。
私の頬に手を伸ばす。
「いやっ…！」
それを、ほとんど反射的に払い除ける。
彼の驚いた顔。
こんなこと、したい訳じゃ、ないのに。
こんなこと、言いたい訳じゃ、ないのに。
なのに。
「好きでも無いのに、こんなことっ…！しないで！」
黒い言葉が、どんどん、心から溢れる。
さっき見たこと。
____好きだったのに、ということ。
「私、貴方のことっ_____んっ…？！」
と、
言葉を発せずただこちらを見、時折苦しそうな表情を見せた彼の顔が急に近づいて___否、触れて。
キス、されたのだ、と認識する。
ざらざら、
いやだ、嫌___！
「やめ、てっ…！」
無理やり、天蓋さんを引き剥がす。
彼を見る。と。
「…！！」
天蓋さんは_____泣いていた。そして、
「すまない」
私を優しく、抱きしめる。
「Aに嫌な思いをさせてしまった
任務だった、と言っても信じて貰えないかもしれないが____。」
彼が小さく息を吸う音がした。
「Aが好きだ。
だから今、キスをした。
本当だ。嘘じゃない。」
好き…？天蓋さんが？私を？
そんなの、嘘だよ
こう言いたかったけど、彼の声色が嘘ではないことを証明していた。
「私…わたしっ…！
…っ！ごめ、なさい…」
泣きながら言うと
謝らなくていい、と彼の手が。
私の頬に触れた。
涙を拭う。
そして、
くいっ、と顔を上に向けられる。
仲直りのキス、しよう
こく、と頷いて。
重なる。
「んぁ…っ…」
さっきより、長い。
さっきより、深い。
でももう
ざらざら、しない。
だから。
天蓋さんへ
精一杯の好きをこめて___。
____________________
もう2度とこういうことはしないと誓う天蓋さんでした。
リクエストありがとうございました！
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ヒロアカ大好き - あと、リクエストよろしいでしょうか？リクエストはお砂糖5つで、オバホとクロノで耳責めお願いします！！受け付けてなかったらすいません…！出来たらお願いします！ (2023年4月29日 22時) (
レス) id: 2822ecfe2a (このIDを非表示/違反報告)
ヒロアカ大好き - 占ツクの方が見やすいので占ツクで継続して欲しいです！ (2023年4月29日 22時) (レス) id: 2822ecfe2a (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - まーさん» まー様、コメントありがとうございます！お久しぶりです。占ツク、了解いたしました！まー様のご意見も参考にさせていただきますね。今後ともよろしくおねがいいたします*_ _) (2023年4月8日 21時) (レス) id: 1095a03807 (このIDを非表示/違反報告)
まー(プロフ) - Twitterのアカウント持ってないので、占ツクで継続していただけたらありがたいですm(_ _)m (2023年4月8日 20時) (レス) id: 859eb8a7c1 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - ランさん» ラン様、コメントありがとうございます！更新遅れまして申し訳ありません…。占ツクですね！了解しました。ラン様のご意見も参考に今後について考えていきますね。コメント本当にありがとうございましたm(*_ _)m (2023年4月8日 7時) (レス) id: 1095a03807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫蘭 | 作成日時：2020年5月23日 13時
