ヒーローと甘々。その１８。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】

✿花と団子と君。　シンケンジャー【谷千明】 ページ45

✿ヨハネ様リクエスト✿

ＮＯサイド

『ん〜！この３色団子も美味しいよ！』

Aはそう言って目をきらきらとさせる。

千明「いやお前色々食い過ぎじゃね？」

谷千明はそう言って、レジャーシートの上に広げられた食材を見た。

３色団子に桜餅、砂糖漬けや白玉餡蜜。

今日のお花見で食べるんだ、とAがこの前買って来た甘味。

幾ら何でも食い意地が張り過ぎだと思う。

そもそもこのお花見のメインは勿論桜なのだから。

千明「花より団子ってやつかー？」

千明が誂うと、Aは口を開く。

『だってただただお花見てるだけだと何も無くて見飽きちゃうんだもん。水族館とかみたいに生き物が動く訳でも無いんだし』

Aはもぐもぐと団子を頬張る。

千明「花見ってそーゆーもんだろ。世の中花見をするヤツは花が好きで見てるんだろうしな」

『そんなの、戦国時代のお殿様位だよ』

千明「お前のイメージどうなってんだよ」

千明はAにツッコミを入れる。

『うーん、まあ、見飽きちゃうとは言っても、千明が隣に居るから楽しい事に変わりは無いんだけどね』

Aはそう言って千明の肩に頭を預けた。

千明「何だよそれ。いきなり惚気んなって」

『そーゆー話だったでしょ？』

千明「ちげぇ気がするけど」

しかし、千明はでも…と続けた。

千明「花か団子かお前を選べって言われたら即答でお前を選ぶけどな」

千明の言葉に、Aは目を丸くする。

『………何で私の比較対象がお花とお団子なの！？』

千明「花は綺麗だし団子は美味いだろ。だから別に欠点の話じゃねーよ」

千明がそんな理屈をぶつけて来るので、Aは少し意地悪く聞いてみた。

『うーん、じゃあ、私の良いトコってなぁに？綺麗なお花よりも、美味しいお団子よりも優れてるって事なんでしょ？』

すると、千明は声を詰まらせた。

Aには分かる。

彼が今とても照れている事を。

千明の肩を突いて、返事を催促する。

ぷいっと外方を向いてから、千明は控え目に声を出した。

千明「………全部」

具体的に挙げるのが恥ずかしかったのだろう。

とは言えこの答えもかなり照れる様な物だが。

その証拠に千明は顔を真っ赤にしている。

覗き込もうとしても阻止されると言う事は今、彼はとても可愛い顔をしている事だろう。

Aはふふっと微笑むと、桜よりもピンク色をしたその頬に、そっとキスをした。






リクエストありがとうございました✨

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