ヒーローと甘々。その１８。【仮面ライダー】【スーパー戦隊】 (ページ36)

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❀新婚生活は二人三脚。　オーズ【アンク】ページ36

❀ジューンブライド企画⑤❀

ＮＯサイド

新婚生活はもっと花のある物だと思っていた。

生活費は２人で半分こ。

そして空いた時間にはまったり少し恋人らしい事。

そんな理想があったが、それはあっと言う間に崩れ去った。

最近Aはアンクと結婚をし、新婚生活を始めた。

だがこれが予想以上に疲れる物で。

家賃を半分こした所で、食費は１人暮らしの時の２倍になる訳だし、お互いの事を考えながら生活しなければならない。

案外窮屈だ。

仕事が忙しくて恋人らしい事なんて微塵も無いし。

Aはぐったりしながら机に向かった。

家計簿を付けなければならない。

はあ、と溜め息を吐くと、机の上にクリームソーダが置かれた。

しゅわしゅわと弾けるソーダの上に、美味しそうなアイスクリームが載っている。

『これは…？』

アンク「食え」

そう命令され、Aは家計簿ノートを閉じるとアイスクリームにスプーンを入れた。

『美味しい！これ何処のアイス使ってるの？』

アンク「近くのアイス屋のヤツだ。俺も気に入っている」

『そうなんだ！流石アンクの目に狂いは無いね！』

Aはそう言ってソーダをストローで吸った。

些細な会話だけれど、悩んでいる事も少しは飛んで、Aの顔に自然と笑みが浮かんだ。

『いきなりアイスくれるなんてどうしたの？アンクも食べたかったんじゃ………』

アンク「お前が陰気臭いと調子が狂うからな」

『もしかして、心配してくれてる？』

そう聞くと、アンクは外方を向いた。

それが嬉しくてつい笑ってしまう。

アンク「結婚までして、これからは人生を共にする相手だ。隣で１人、暗い雰囲気出されても困る」

アンクに言われて、Aは気が付いた。

『そうだよね！うん。これは１人で抱えるんじゃなくて、アンクと２人で話し合わなきゃダメだ！』

Aは勢い良く立ち上がって言う。

アンク「全く…。で、今お前は何に頭を抱えてんだ」

Aは先程閉じた家計簿ノートを開いてアンクに見せた。

『今は新生活でお金にそんなに余裕が無いんだよ！！！あ、そうだ！じゃあお金が貯まるまで、１週間の内に食べるアイスの数を減らす事にします』

Aが宣言すると、アンクは顔を顰めた。

アンク「おいふざけんな！そんな事してられっか！」

アンクには文句を言われているが、こうして２人で同じ問題を抱えるなんて事は、案外素敵な事かも知れない。

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